【ヒストリックBO1のメタゲームについて】

現在のヒストリック環境において、トップメタが「グルール」であることは疑いようもない。
「グルール」は、全体的にカードパワーが高いうえに、「炎樹族の使者」と「エンバレスの宝剣」の存在によってキルターンが安定して速い。
赤単のような、同軸のアグロデッキの中では群を抜いている。

次に多いのは白単ライフ。
「ヘリオッド」の加入によってデッキの完成度が一気に上がり、トップメタの仲間入りを果たした。
グルールとの相性は正直分からんけど、見た目としては6割か5.5割くらいでグルールの方が有利に見える。うまく「アジャニの群れ仲間」を巨大化させることが勝ち条件っぽい。
デッキとしては悪くないし、数もいるんだけど、メタゲーム的な立ち位置は悪そう。

白単ライフと同じくらい当たるのが「ゴロス」。
こちらはカラーバリエーションが多いものの、おそらく全体除去を有する「バント型」が、メタゲームとしては良いと考えている。
「ゴロス」はとにかく雑多なデッキに強く、先手をとれば上記2つのデッキにも遅れをとらない。
ただ、安定感に難があるので、もたついている内に負けることもよくある。
また、「各種コンボデッキに対して絶望的な相性」という欠点もある。



上記3つのデッキほどではないが、「エスパーコントロール」と「死の国からの脱出」もそれなりに多い。


「死の国からの脱出」は、「白単ライフ」や「ゴロス」に対して有利であるものの、キルターンが安定して速い「グルール」には速度負けすることが多い。
「エスパーコントロール」のようなデッキには、マストカウンターが多い「ジェスカイ型」ならばそこそこ勝てる。
人気の「イゼット型」だと、「死の国からの脱出」をカウンターやハンデスで狙い撃ちされて厳しい印象。


「エスパーコントロール」は、トップメタの「グルール」と「白単」に照準を合わせつつ、雑多なデッキにもそこそこ勝てるので、それなりに人気がある。
問題は、グルールや赤単に対する優位性が「6:4」かそれ以下でしかなく、一方で「ゴロス」には「2:8」以上に不利である点。
グルールや赤単との勝率があまり高くない原因は、「色マナの不安定さ」と「ギルドランドの存在」によるもので、旧スタンダードよりも速いヒストリック環境では、これらの問題が大きな足かせになっている。


他にも、「グリクシスコントロール」、「緑黒系ミッドレンジ」、「ケシスコンボ」あたりも生息しているが、数はそれほどでもない。
「ケシスコンボ」なんかは、「死の国からの脱出」よりも強そうなんだけどね。


まとめると、

・グルール
・白単ライフ
・ゴロス
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・死の国からの脱出
・エスパーコントロール


以上のデッキがメタの大部分を占めており、どのデッキに対しても不利がつきにくいのは「グルール」ということになる。


グルールに勝てるようデッキを設計した場合、
たいていは「ゴロス」、「死の国からの脱出」、「エスパーコントロール」に喰われてしまうので、結果として勝率が上がらない。
つまり、メタゲームに楔を打ち込むならば、これら3つのデッキのいずれかに勝てる算段を作りつつ、グルールを安定して攻略しなければならない。

最も可能性があるのは、「願いのフェイ」によるシルバーバレットを持っている「エスパーコントロール」。
ただし、前述のとおり安定感に難があり、グルールに勝ちきれないこともしばしばあった。

そこで、「青白コントロール」が有力候補に上がってきた。


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【青白コントロール BO1仕様】

4 選択 (ELD) 59
4 空の縛め (RNA) 21
3 本質の散乱 (M19) 54
2 アズカンタの探索 (XLN) 74
3 吸収 (RNA) 151
3 時を解す者、テフェリー (WAR) 221
1 覆いを割く者、ナーセット (WAR) 61
3 払拭の光 (THB) 4
3 意味の渇望 (THB) 74
4 空の粉砕 (THB) 37
2 黎明をもたらす者ライラ (DAR) 26
2 ドミナリアの英雄、テフェリー (DAR) 207
1 エルズペス、死に打ち勝つ (THB) 13

2 啓蒙の神殿 (THB) 246
4 神聖なる泉 (RNA) 251
4 氷河の城砦 (XLN) 255
2 ヴァントレス城 (ELD) 242
1 アーデンベイル城 (ELD) 238
2 廃墟の地 (THB) 242
2 寓話の小道 (ELD) 244
4 島 (THB) 251
4 平地 (THB) 250


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「空の縛め」は、実際に使ってみると、相当に活躍してくれた。
ヒストリック環境のアグロデッキは、スタンダードよりもかなり加速しているので、後手から追いつくには「1マナ域の除去」が不可欠だった。


「黎明をもたらす者ライラ」は、トップメタのグルールに対する最高の切り札なので、2枚採用するのはアリだと思った。
アグロデッキ以外にはあまり強くないものの、もともとのスペックが高いので必要最低限の仕事はしてくれる。


「ドミナリアの英雄、テフェリー」の枚数は一番難しいところだけど、アグロが強い環境での「5マナという重さ」は許容しがたいため、2枚が限度だと思う。


「払拭の光」の採用はリスクがあるものの、環境にいる「エンチャント・神」の存在が大きく、採用せざるを得ない。
また、「青白2色では相手のプレインズウォーカーへの対処が難しい」という事情もある。


「選択」は以下の理由で採用している。
・序盤の土地を安定させるため
・相手に対して弱いカードをなるべく引かないため
・「アズカンタの探索」の変身を早めるため


「意味の渇望」は、「空の縛め」とセットと言っても過言ではないかもしれない。
これは、「空の縛め」を捨てることでアドバンテージを獲得する意味もあるが、それよりも「1マナ域の除去があることで、3マナのドロースペルを打ちやすくなっている」という事情が大きい。
通常の構成では、グルール相手に「意味の渇望」を打つ暇など無い。


カウンターの種類や枚数は本当に難しい課題だと思う。
今のところ「本質の散乱」と「吸収」を3枚ずつにしているけど、もう少し散らしても良いかもしれない。
ただ、「否認」系の除去はメタゲームに合っていない。

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