マジック回顧録 その1
マジック回顧録 その1
自分のマジック人生を振り返ってみようと、回顧録を書いてみることにした。

基本的に自己満足及び身内向けのためのものです。


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私がマジックを始めたのは西暦2000年のこと。

同級生の友人に誘われて、その友人のカードを使って遊んだのがきっかけだった。
当時、彼が持っていた2つのデッキには、第5版の「リバイアサン」や「奈落の王」が入っていた。
その神秘的なイラストに心惹かれ、マジックという「沼」への第一歩を踏み出した。


最初に購入したパックは「第6版」、当たったレアは「連続突撃」。
当時のパックの価格は500円くらいだったため、遊戯王のパック価格(300円くらい)に慣れていた私には、高価な買い物であった。

世はマスクスブロック時代。
「プロフェシー」が発売する直前のことだった。

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連続突撃 / Relentless Assault(2)(赤)(赤)
ソーサリー
このターン攻撃したすべてのクリーチャーをアンタップする。このメイン・フェイズの後に、追加の戦闘フェイズとその後の追加のメイン・フェイズを加える。
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当時は数人の同級生とゲームを楽しんでいた。
私にマジックを布教した「隼人」、弓道部の同級生「おすし」、「マル」、「金ちゃん」。
この4人が基本メンバーだ。

初心者にはありがちだが、カード資産が少ない私たちは、友達同士で「担当色」を分け合ってカードを交換していた。

私の担当色は「緑」。

隼人が「白」。
おすしが「黒」。
マルが「青」。
金ちゃんは典型的なジョニー気質。担当色は無く、面白いカードなら何色でも使うタイプだ。


というわけで、なんと「赤」を担当する人間が誰もいなかったのだ。



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<マジック初心者あるある>
・カード資産が不足しているので、友人と担当色を分け合う「協定」を結ぶ。
・「ショック」の強さが全く分からず、赤の貧弱なクリーチャーを使いたがる人間が皆無。
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大型クリーチャーの豪快さに心惹かれた私にとって、緑を担当できたことは僥倖だった。
だが、「友人メタ」の中では、圧倒的不利な立場に立たされていた。


私のデッキは、「ぶどう棚」をはじめとするマナクリーチャーから4~7マナ域のクリーチャーを展開する、オーソドックスな「初心者緑単デッキ」だ。
これら緑のクリーチャー陣を、「エンチャント・クリーチャー(現在はオーラと呼ばれる)」でバックアップしていた。
当時はスタックルールなど知らぬ存ぜぬであったため、ターン終了時までしか影響しない「巨大化」よりも、「オーラ」を優先するのは当然の帰結だった。

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ぶどう棚 (1)(緑)
クリーチャー — 植物(Plant) 壁(Wall)
防衛(このクリーチャーは攻撃できない。)
(T):(緑)を加える。
0/4
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一方、おすしのデッキは、「恐怖(第6版)」をはじめとする優秀な除去を大量に詰め込んだ、「黒単除去ミッドレンジ」。
このデッキは、コントロールデッキが皆無である初心者フィールドおいて圧倒的優位となる。

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恐怖 (1)(黒)
インスタント
アーティファクトでも黒でもないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
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さらに、隼人のデッキは、「最下層民」や「崇拝」と、「革命家チョー=マノ」を組み合わせたロックデッキ。
クリーチャー除去かエンチャント破壊が無いデッキでは手も足も出ない。

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最下層民 (2)(白)
エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
あなたに与えられるすべてのダメージは、代わりにエンチャントされているクリーチャーに与えられる。
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崇拝 (3)(白)
エンチャント
あなたがクリーチャーを1体でもコントロールしている場合、あなたのライフの総量を1点未満に減少させるダメージは、代わりにあなたのライフの総量が1点になるまで減少させる。
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革命家チョー=マノ (2)(白)(白)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) レベル(Rebel)
革命家チョー=マノに与えられるすべてのダメージを軽減する。
2/2
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マルのデッキは、青の飛行クリーチャーをカウンターやバウンスでバックアップするデッキだった。
問題なのは、「カブトガニ」と「錬金術の研究」のコンボを備えていたことだ。
これもまた、クリーチャー除去かエンチャント破壊が無いデッキでは、手も足も出ない。

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カブトガニ (2)(青)
クリーチャー — カニ(Crab)
(青):カブトガニをアンタップする。
1/3
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錬金術の研究 (1)(青)
エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは「(T):クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。このクリーチャーはそれに1点のダメージを与える。」を持つ。
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いかがだろうか。
いかに、私の「緑単」が相性的に不利な立場に立たされていたのかが分かるだろう。



これらの「相性差」は、プロフェシーの発売によって決定的なものになった。
理由は、プロフェシーの「化身サイクル」だ。

「化身サイクル」は、プロフェシーの構築済みデッキに収録されていたこともあり、入手が簡単であった。
初心者が「化身サイクル」のような「色を象徴するレアサイクル」に心惹かれるのは当然のことであり、全員が自分の担当色の「化身」をデッキに組み込むのは自然な流れだった。



さて、私の「化身」はこのようなカードだった。


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力の化身 / Avatar of Might (6)(緑)(緑)
クリーチャー — アバター(Avatar)
対戦相手1人があなたより4体以上多くのクリーチャーをコントロールしている場合、この呪文はそれを唱えるためのコストが(6)少なくなる。
トランプル(攻撃しているこのクリーチャーは余剰の戦闘ダメージをプレイヤーかプレインズウォーカーに与えることができる。)
8/8
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コストが下がる能力が役に立ったことは一度も無いが、
「8マナ8/8トランプル」というのは、「甲鱗のワーム」を知る私にとっては破格のスペックに見えた。



しかし、対する「おすし」が操る化身は、こんなヤツだった。



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悲哀の化身 / Avatar of Woe (6)(黒)(黒)
クリーチャー — アバター(Avatar)
すべての墓地にあるクリーチャー・カードの合計が10枚以上である場合、この呪文はそれを唱えるためのコストが(6)少なくなる。
畏怖(このクリーチャーは、黒でもアーティファクトでもないクリーチャーによってはブロックされない。)
(T):クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
6/5
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彼の化身をタップするだけで、私の化身は、いとも簡単に葬られてしまうのだ!!

しかも、「畏怖」によってブロックすることさえ許されない。

これを「格差」と言わずして何とする!!!!





この「化身格差」に愕然とした私は、何としてでも友人メタに楔を打ち込む決心を固めるのであった。




次回、【再誕のパターン】に続く。

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