バントコントロールについて雑感
2020年7月11日 Magic: The Gathering最近、バントコントロールを使ってみているものの、雑に強い。
最近のティムール再生がアグロ対策寄りになっていることもあり、ほとんどのデッキに対して雑に勝てる。
ただ、最近よくメインに2枚ほど採用されている「ジョルレイル」については懐疑的だ。
2ターン目に置けない場合はそんなに強くないし、そもそも2ターン目に置けたとしても、得意とするゲームプランにあんまり合っていないように見える。
逆に、これまた最近よくメインに1枚ほど採用されている「漁る軟泥」はかなり好感触。
手札にあっても2ターン目にプレイすることなどほぼ無いが、中盤以降にプレイすれば多くのデッキに対して決め手になる。
まぁ「ジョルレイル」とは役割やプレイターンが違うので、そもそも比較するものではないかもしれないが。
「精霊龍、ウギン」の枚数は難しい。バントコントロールだと8マナに達するのは結構きついので、メインは1枚が限界かもしれない。
「エル勝つ」の的にもなるので、苦労してプレイするほどのリターンは無い。
まあ、それでも長期戦では強いので、サイドボードと合わせて2枚なら入れるべきだと思うけど、過信は禁物。
重要なのは、「ゲームプランの中でウギンにどのような役割が割り振られているか」だ。「出せれば勝つカード」などでは決して無い。
最近のティムール再生がアグロ対策寄りになっていることもあり、ほとんどのデッキに対して雑に勝てる。
ただ、最近よくメインに2枚ほど採用されている「ジョルレイル」については懐疑的だ。
2ターン目に置けない場合はそんなに強くないし、そもそも2ターン目に置けたとしても、得意とするゲームプランにあんまり合っていないように見える。
逆に、これまた最近よくメインに1枚ほど採用されている「漁る軟泥」はかなり好感触。
手札にあっても2ターン目にプレイすることなどほぼ無いが、中盤以降にプレイすれば多くのデッキに対して決め手になる。
まぁ「ジョルレイル」とは役割やプレイターンが違うので、そもそも比較するものではないかもしれないが。
「精霊龍、ウギン」の枚数は難しい。バントコントロールだと8マナに達するのは結構きついので、メインは1枚が限界かもしれない。
「エル勝つ」の的にもなるので、苦労してプレイするほどのリターンは無い。
まあ、それでも長期戦では強いので、サイドボードと合わせて2枚なら入れるべきだと思うけど、過信は禁物。
重要なのは、「ゲームプランの中でウギンにどのような役割が割り振られているか」だ。「出せれば勝つカード」などでは決して無い。
グルールって強いかも
2020年7月6日 Magic: The Gathering
-----------------------------------
メインボード
4 楽園のドルイド (WAR) 171
4 無法の猛竜 (M20) 150
4 漁る軟泥 (M21) 204
3 ドムリの待ち伏せ (WAR) 192
1 英雄的介入 (M21) 188
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 グルールの呪文砕き (RNA) 179
4 水晶壊し (IKO) 155
4 探索する獣 (ELD) 171
2 長老ガーガロス (M21) 179
2 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
2 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
4 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
4 奔放の神殿 (THB) 244
6 山 (THB) 253
8 森 (THB) 254
サイドボード
未定
-----------------------------------
思ってたより、めっちゃ勝てる。
「漁る軟泥」と「水晶壊し」はとにかくメタに合ってるから、メイン4積みでOK。
「長老ガーガロス」は、まだなんとも言えんけど、「無法の猛竜」からプレイするパターンもあるので、5マナのプレインズウォーカーよりもひとまず優先してる。
「長老ガーガロス」は、理論上は黒単に強い。
「英雄的介入」は、メイン1枚、サイド1~2枚くらい入れておくと良い味出すかも。特にバントコントロールに強そう。
サイドボードはこれから作るけど、ゲームプランはいたってシンプル。
コントロールに対しては、カードの交換を繰り返しつつプレッシャーをかけていきたいので、ややロングゲームも見越す。
「ケラトプス」は普通に強いので3~4枚入れる。
ロングゲームを見越すなら5マナ域のプレインズウォーカーなども採用したいところだけど、「ケラトプス」と一緒にいれてしまうとマナ域が高めに偏り過ぎる。
そこで、「野獣の擁護者、ビビアン」はアリかもしれない。
もともとは緑単のサイドボードに採用されていたのを見かけたんだけど、軽いプレインズウォーカーで、アドバンテージがとれるうえに、クリーチャーに瞬速を与える能力はこのゲームプランにぴったりかもしれない。
アグロデッキに対しては、だいたいサイズで勝てるので、早いゲーム展開を防ぐために軽い除去を増やしておく。
溶岩コイルは無難な選択だけど、序盤は受けに回る可能性が高いので、インスタントの方がプランに適している。
メインボードにも除去はあるので、ある程度散らして4~5枚ほど火力を採用するかもしれない。
ウーロとサクリファイスに対して墓地対策を追加するなら、墓掘りの檻を1〜2枚入れるかもしれない。もともとウーズを4枚採用しているものの、特にウーロを使うデッキに対してはロングゲームを見越すので、追加の墓地対策はあってもいい。
まぁ「荒野の再生」も対処できる「自然への回帰」を1~2枚ほど挿す方が強いかもしれんけど。ここは試してみんと分からん。
あとはプレインズウォーカーに強い「戦親分」を採用するかどうか。
役割は「ケラトプス」に近いけど、コントロールに対して軽いところがほしい。
また、なるべくマナクリーチャー系を減らしたい一方で、水晶壊しの変容先も確保したいので、トークンが残る戦親分は理にかなっている気がする。
まとめると、
3 ケラトプス
2 戦親分
3 溶岩コイル
2 魂焦がし
1 自然への回帰
1 英雄的介入
3 野獣の擁護者、ビビアン
こんな感じか(´・ω・`)
メインボード
4 楽園のドルイド (WAR) 171
4 無法の猛竜 (M20) 150
4 漁る軟泥 (M21) 204
3 ドムリの待ち伏せ (WAR) 192
1 英雄的介入 (M21) 188
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 グルールの呪文砕き (RNA) 179
4 水晶壊し (IKO) 155
4 探索する獣 (ELD) 171
2 長老ガーガロス (M21) 179
2 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
2 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
4 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
4 奔放の神殿 (THB) 244
6 山 (THB) 253
8 森 (THB) 254
サイドボード
未定
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思ってたより、めっちゃ勝てる。
「漁る軟泥」と「水晶壊し」はとにかくメタに合ってるから、メイン4積みでOK。
「長老ガーガロス」は、まだなんとも言えんけど、「無法の猛竜」からプレイするパターンもあるので、5マナのプレインズウォーカーよりもひとまず優先してる。
「長老ガーガロス」は、理論上は黒単に強い。
「英雄的介入」は、メイン1枚、サイド1~2枚くらい入れておくと良い味出すかも。特にバントコントロールに強そう。
サイドボードはこれから作るけど、ゲームプランはいたってシンプル。
コントロールに対しては、カードの交換を繰り返しつつプレッシャーをかけていきたいので、ややロングゲームも見越す。
「ケラトプス」は普通に強いので3~4枚入れる。
ロングゲームを見越すなら5マナ域のプレインズウォーカーなども採用したいところだけど、「ケラトプス」と一緒にいれてしまうとマナ域が高めに偏り過ぎる。
そこで、「野獣の擁護者、ビビアン」はアリかもしれない。
もともとは緑単のサイドボードに採用されていたのを見かけたんだけど、軽いプレインズウォーカーで、アドバンテージがとれるうえに、クリーチャーに瞬速を与える能力はこのゲームプランにぴったりかもしれない。
アグロデッキに対しては、だいたいサイズで勝てるので、早いゲーム展開を防ぐために軽い除去を増やしておく。
溶岩コイルは無難な選択だけど、序盤は受けに回る可能性が高いので、インスタントの方がプランに適している。
メインボードにも除去はあるので、ある程度散らして4~5枚ほど火力を採用するかもしれない。
ウーロとサクリファイスに対して墓地対策を追加するなら、墓掘りの檻を1〜2枚入れるかもしれない。もともとウーズを4枚採用しているものの、特にウーロを使うデッキに対してはロングゲームを見越すので、追加の墓地対策はあってもいい。
まぁ「荒野の再生」も対処できる「自然への回帰」を1~2枚ほど挿す方が強いかもしれんけど。ここは試してみんと分からん。
あとはプレインズウォーカーに強い「戦親分」を採用するかどうか。
役割は「ケラトプス」に近いけど、コントロールに対して軽いところがほしい。
また、なるべくマナクリーチャー系を減らしたい一方で、水晶壊しの変容先も確保したいので、トークンが残る戦親分は理にかなっている気がする。
まとめると、
3 ケラトプス
2 戦親分
3 溶岩コイル
2 魂焦がし
1 自然への回帰
1 英雄的介入
3 野獣の擁護者、ビビアン
こんな感じか(´・ω・`)
赤単のサイドプランの雑感
2020年7月6日 Magic: The Gathering コメント (2)
赤単のメインボードは、どのデッキリストもほとんど差が無い。
だいたいこんな感じだ。
----------------------------------
【サンプルデッキ】
メインボード
4 熱烈な勇者
4 焦がし吐き
2 ブリキ通りの身かわし
2 リムロックの騎士
4 遁走する蒸気族
4 義賊
4 鍛冶で鍛えられしアナックス
4 砕骨の巨人
4 舞台照らし
3 朱地洞の族長、トーブラン
3 エンバレスの宝剣
4 エンバレス城
18 山
----------------------------------
人によっては、土地が21~23の間で変動するし、「リムロックの騎士」と「ブリキ通りの身かわし」の枚数が変わったり不採用になったりする。
「エンバレスの宝剣」を4枚搭載する形も多い。
でも、それ以外は全く同じと言って良い。
問題はサイドボードだ。
赤単のサイドボードといえば、アグロデッキに対しては除去とアドバンテージ源を入れてコントロールっぽくする「変形サイドボード」が定番だが、現環境のカードプールではそれが出来ない。
メインボードにアグレッシブなパーツが多すぎて、サイドからコントロールっぽく振る舞うようなことが出来ないため、グルールや緑単のようなサイズで上回る相手に対しても「テンポをとってビートダウン」しか道が無い。
なので、「溶岩コイル」ではなく「レッドキャップの乱闘」を優先するプレイヤーがそれなりに多い。
相手も「エンバレスの宝剣」を使っているならなおさら「レッドキャップの乱闘」が光るし、「格闘」系のスペルや、「悪魔の抱擁」に対しても大きくテンポをとれる。
アグロが多い環境ならば、理論上は「レッドキャップの乱闘」を採用すべきだ。
「レッドキャップの乱闘」、「溶岩コイル」、「焦熱の竜火」の3種はそれぞれ役割が微妙に異なっていたり、被っていたりもするので、3種を散らして入れているプレイヤーもいる。
個人的に「焦熱の竜火」には懐疑的だ。
驚くべきことに、「実験の狂乱」を採用しているプレイヤーはほとんどいない。
この理由は、正直よく分かっていないが、おそらくアグロデッキに対してはテンポゲームになることが予想されるので、重いパーツはすでにメインボードに採用しているカードでスロットがいっぱいいっぱいなのかもしれない。
コントロールに対しては強そうだけど、「灰のフェニックス」のようにダメージ源にもなるカードの方が好まれているのかもしれない。
ただ、アグロとのサイドボード後は互いに軽量除去を入れるので、消耗戦のようなゲーム展開もあり得る。「実験の狂乱」はかなり役に立つと思うのだが・・・・。
同じ理由で、「エンバレスの宝剣」は弱体化する可能性が高い。剣を2枚まで減らして、空いたスロットに「実験の狂乱」を入れるのは良い入れ替えのように見える。
「初子さらい」を入れているプレイヤーもいる。「ウーロ」対策なのかな?
「ウーロ」を使っている側からすれば、赤単には「ウーロを脱出で唱えるしか道が無い」って場面も結構多いので、案外アリなのかもしれない。
場面が限定的すぎるところは課題かもしれないが、墓地対策などで「ウーロ」を封じるのに比べ、「初子さらい」の方が驚異的にテンポアドバンテージを稼いでいる。
もちろん「サメ台風」トークンや「ハイドロイド混成体」に対しても同様だ。
赤単のゲームプランとしては、かなり理にかなっているのかもしれない。
「炎の侍祭、チャンドラ」は最近あまり人気がない。
「ウーロ」に対しては「無頼な扇動者、ティボルト」の方を優先的に入れたいからかもしれない。
それはそうかもしれないが、「炎の侍祭、チャンドラ」はアグロデッキに対して進化を発揮することがある。
サイドボードに7~8枚の除去スロットを用意できるのならば、「舞台照らし」も含めるとフラッシュバックできるスペルが十分に揃う。
アグロデッキに対して消耗戦ゲームの展開になったときは、2回ほど除去をフラッシュバックできれば有利な展開だろう。
まぁ、これらのゲームプランなら「実験の狂乱」の方がほぼ上位互換だと考えているので、私が「炎の侍祭、チャンドラ」を採用することなど当分無いだろう
サクリファイス系に対するサイドボードとして人気なのは、各種追放火力と、「エンバレスの盾割り」だ。
「無頼な扇動者、ティボルト」もサイドインする。
「実験の狂乱」を採用しないのならば、「墓掘りの檻」も良い選択だと考えているが、採用しているプレイヤーを見たことがない。
特に「夢の巣のルールス」を入れているようなサクリファイスには効果覿面だし、そもそもこのマッチアップはだいたい消耗戦になるので、サクリファイスの墓地アドバンテージを封じることが出来れば、勝利に大きく近づくようにも見える。
だいたいこんな感じだ。
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【サンプルデッキ】
メインボード
4 熱烈な勇者
4 焦がし吐き
2 ブリキ通りの身かわし
2 リムロックの騎士
4 遁走する蒸気族
4 義賊
4 鍛冶で鍛えられしアナックス
4 砕骨の巨人
4 舞台照らし
3 朱地洞の族長、トーブラン
3 エンバレスの宝剣
4 エンバレス城
18 山
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人によっては、土地が21~23の間で変動するし、「リムロックの騎士」と「ブリキ通りの身かわし」の枚数が変わったり不採用になったりする。
「エンバレスの宝剣」を4枚搭載する形も多い。
でも、それ以外は全く同じと言って良い。
問題はサイドボードだ。
赤単のサイドボードといえば、アグロデッキに対しては除去とアドバンテージ源を入れてコントロールっぽくする「変形サイドボード」が定番だが、現環境のカードプールではそれが出来ない。
メインボードにアグレッシブなパーツが多すぎて、サイドからコントロールっぽく振る舞うようなことが出来ないため、グルールや緑単のようなサイズで上回る相手に対しても「テンポをとってビートダウン」しか道が無い。
なので、「溶岩コイル」ではなく「レッドキャップの乱闘」を優先するプレイヤーがそれなりに多い。
相手も「エンバレスの宝剣」を使っているならなおさら「レッドキャップの乱闘」が光るし、「格闘」系のスペルや、「悪魔の抱擁」に対しても大きくテンポをとれる。
アグロが多い環境ならば、理論上は「レッドキャップの乱闘」を採用すべきだ。
「レッドキャップの乱闘」、「溶岩コイル」、「焦熱の竜火」の3種はそれぞれ役割が微妙に異なっていたり、被っていたりもするので、3種を散らして入れているプレイヤーもいる。
個人的に「焦熱の竜火」には懐疑的だ。
驚くべきことに、「実験の狂乱」を採用しているプレイヤーはほとんどいない。
この理由は、正直よく分かっていないが、おそらくアグロデッキに対してはテンポゲームになることが予想されるので、重いパーツはすでにメインボードに採用しているカードでスロットがいっぱいいっぱいなのかもしれない。
コントロールに対しては強そうだけど、「灰のフェニックス」のようにダメージ源にもなるカードの方が好まれているのかもしれない。
ただ、アグロとのサイドボード後は互いに軽量除去を入れるので、消耗戦のようなゲーム展開もあり得る。「実験の狂乱」はかなり役に立つと思うのだが・・・・。
同じ理由で、「エンバレスの宝剣」は弱体化する可能性が高い。剣を2枚まで減らして、空いたスロットに「実験の狂乱」を入れるのは良い入れ替えのように見える。
「初子さらい」を入れているプレイヤーもいる。「ウーロ」対策なのかな?
「ウーロ」を使っている側からすれば、赤単には「ウーロを脱出で唱えるしか道が無い」って場面も結構多いので、案外アリなのかもしれない。
場面が限定的すぎるところは課題かもしれないが、墓地対策などで「ウーロ」を封じるのに比べ、「初子さらい」の方が驚異的にテンポアドバンテージを稼いでいる。
もちろん「サメ台風」トークンや「ハイドロイド混成体」に対しても同様だ。
赤単のゲームプランとしては、かなり理にかなっているのかもしれない。
「炎の侍祭、チャンドラ」は最近あまり人気がない。
「ウーロ」に対しては「無頼な扇動者、ティボルト」の方を優先的に入れたいからかもしれない。
それはそうかもしれないが、「炎の侍祭、チャンドラ」はアグロデッキに対して進化を発揮することがある。
サイドボードに7~8枚の除去スロットを用意できるのならば、「舞台照らし」も含めるとフラッシュバックできるスペルが十分に揃う。
アグロデッキに対して消耗戦ゲームの展開になったときは、2回ほど除去をフラッシュバックできれば有利な展開だろう。
まぁ、これらのゲームプランなら「実験の狂乱」の方がほぼ上位互換だと考えているので、私が「炎の侍祭、チャンドラ」を採用することなど当分無いだろう
サクリファイス系に対するサイドボードとして人気なのは、各種追放火力と、「エンバレスの盾割り」だ。
「無頼な扇動者、ティボルト」もサイドインする。
「実験の狂乱」を採用しないのならば、「墓掘りの檻」も良い選択だと考えているが、採用しているプレイヤーを見たことがない。
特に「夢の巣のルールス」を入れているようなサクリファイスには効果覿面だし、そもそもこのマッチアップはだいたい消耗戦になるので、サクリファイスの墓地アドバンテージを封じることが出来れば、勝利に大きく近づくようにも見える。
グルール・ガーガロス / スタンダード
2020年7月6日 Magic: The Gathering
「緑単アグロ」を何度か使ってみたけど、緑単が1ターン目から綺麗に動けたとしても、赤単や黒単と違って押し込む力が弱いから、微妙に削りきれない。
緑単は1~2マナ域で戦うよりも、むしろ強いカード満載な4マナ域周辺を中心に戦う方が断然強そうな感じがした。
それなら、あえて単色にせず、1ターン目はタップイン土地を処理することにして、「楽園のドルイド」と「無法の猛竜」で上のマナ域を中心に展開する「グルール」にまとめた方が強いんじゃなかろうか。
というわけで、グルールを組んでみた。
メインボード
4 楽園のドルイド (WAR) 171
4 無法の猛竜 (M20) 150
3 漁る軟泥 (M21) 204
3 ドムリの待ち伏せ (WAR) 192
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 グルールの呪文砕き (RNA) 179
3 水晶壊し (IKO) 155
4 探索する獣 (ELD) 171
2 解き放たれた者、ガラク (M21) 183
3 長老ガーガロス (M21) 179
2 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
2 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
4 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
4 奔放の神殿 (THB) 244
6 山 (THB) 253
8 森 (THB) 254
単色アグロデッキに対しては、基本的にサイズ勝ち出来るので、かなり楽に戦える。
黒単に対しても「水晶壊し」と「長老ガーガロス」の到達が活きる。
また、アグロデッキの増加に伴って白系コントロールがかなり増えているので、1枚1枚のカードが強いグルールならば1対1交換をしつつ速攻もからめてダメージを通していける。「空の粉砕」などは問題にならない。
一方、「エル勝つ」は結構つらいので、「水晶壊し」は必須。
高速アグロのように1ターン目から動く必要がないので、「奔放の神殿」と「楽園のドルイド」をフル投入して色マナを安定させている。
「無法の猛竜」は普通に強い。
「漁る軟泥」をプレイするときは、ちゃんとスタックに割り込める設定にしておかなければ、パンプする前に「無法の猛竜」のダメージが入ってしまうので注意。
「解き放たれた者、ガラク」は、今のところ悪くない感触。
まぁでも、あってもなくても良い枠なので、最終的には抜いていいかも。
・今は「ガラク」と「ガーガロス」を試しているので枚数を調整しているが、本来「水晶壊し」は4枚採用していい。
・メタゲーム的に「ドムリの待ち伏せ」も4枚でいいかもしれない。
・メタゲーム的に「砕骨の巨人」はそんなに強くないので、少し減らして「石とぐろの海蛇」を投入すべきかもしれない。
・「英雄的介入」を1~2枚挿すとかなり強そう。
緑単は1~2マナ域で戦うよりも、むしろ強いカード満載な4マナ域周辺を中心に戦う方が断然強そうな感じがした。
それなら、あえて単色にせず、1ターン目はタップイン土地を処理することにして、「楽園のドルイド」と「無法の猛竜」で上のマナ域を中心に展開する「グルール」にまとめた方が強いんじゃなかろうか。
というわけで、グルールを組んでみた。
メインボード
4 楽園のドルイド (WAR) 171
4 無法の猛竜 (M20) 150
3 漁る軟泥 (M21) 204
3 ドムリの待ち伏せ (WAR) 192
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 グルールの呪文砕き (RNA) 179
3 水晶壊し (IKO) 155
4 探索する獣 (ELD) 171
2 解き放たれた者、ガラク (M21) 183
3 長老ガーガロス (M21) 179
2 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
2 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
4 踏み鳴らされる地 (RNA) 259
4 奔放の神殿 (THB) 244
6 山 (THB) 253
8 森 (THB) 254
単色アグロデッキに対しては、基本的にサイズ勝ち出来るので、かなり楽に戦える。
黒単に対しても「水晶壊し」と「長老ガーガロス」の到達が活きる。
また、アグロデッキの増加に伴って白系コントロールがかなり増えているので、1枚1枚のカードが強いグルールならば1対1交換をしつつ速攻もからめてダメージを通していける。「空の粉砕」などは問題にならない。
一方、「エル勝つ」は結構つらいので、「水晶壊し」は必須。
高速アグロのように1ターン目から動く必要がないので、「奔放の神殿」と「楽園のドルイド」をフル投入して色マナを安定させている。
「無法の猛竜」は普通に強い。
「漁る軟泥」をプレイするときは、ちゃんとスタックに割り込める設定にしておかなければ、パンプする前に「無法の猛竜」のダメージが入ってしまうので注意。
「解き放たれた者、ガラク」は、今のところ悪くない感触。
まぁでも、あってもなくても良い枠なので、最終的には抜いていいかも。
・今は「ガラク」と「ガーガロス」を試しているので枚数を調整しているが、本来「水晶壊し」は4枚採用していい。
・メタゲーム的に「ドムリの待ち伏せ」も4枚でいいかもしれない。
・メタゲーム的に「砕骨の巨人」はそんなに強くないので、少し減らして「石とぐろの海蛇」を投入すべきかもしれない。
・「英雄的介入」を1~2枚挿すとかなり強そう。
「ラクドス騎士」と「赤単」について
2020年7月5日 Magic: The Gathering
現環境のマナベースで、2色のアグロデッキを運用するのは不可能だと考えていたので、正直「ラクドス騎士」については懐疑的だったんだけど、
遅まきながら、このデッキの構築思想が「黒単アグロ・タッチエンバレスの宝剣」であることに気がついた。
なるほど、赤いカードを「騎士」か「装備品」にほぼ限定することで、安定感を高めているというわけか。
環境初陣戦でトップ8に入っていた「ラクドス騎士」なんかは、完全に「黒単アグロ」に寄せている。
「黒単アグロ」そのものは、単色としてはまだパーツ不足といった感じで、弱いカードも入れざるを得ないところが欠点だが、
環境初陣戦の「ラクドス騎士」は黒単アグロの良さを生かしつつ、個々のパーツをアップデートし、「エンバレスの宝剣」という必殺技まで備えている。
「黒単アグロ」の上位互換と言って差し支えないんじゃなかろうか。
アグロデッキとしては、「赤単」や「緑単」も人気があるし、「青単」も少し出てきている。
正直、「緑単」は苦手とする相手が多すぎるので淘汰されていると思うが、「赤単」は依然として安定した強さがある。
「赤単」のゲームプランは、「エンバレスの宝剣」を軸としたビートダウンを実行する点で、「ラクドス騎士」とかなり似ている。
しかし、クリーチャーの質(特に1マナ域)や、サイドボードの強さにおいては、「ラクドス騎士」に軍配が上がる。
一方、「赤単」最大の強みは、おそらく「舞台照らし」を採用できる点にある。この点において、「赤単」は他の「エンバレスの宝剣デッキ」を凌駕している。
しかし、逆に言えば「舞台照らし」以外の強みはほとんど無い。
環境初陣戦でトップ8に入った赤単が「舞台照らし」を4枚採用していたのは、かなり理にかなった構成だと思う。
ちなみに、「ラクドス騎士」の構築思想を参考にして「赤単」に白や黒をタッチすることも可能だが、騎士しか採用できないので、メリットがデメリットを上回らない。
環境内で生き残れる2色アグロデッキは、おそらく「ラクドス騎士」だけだろう。
しばらくは「赤単」と「ラクドス騎士」を使ってみることにする。
遅まきながら、このデッキの構築思想が「黒単アグロ・タッチエンバレスの宝剣」であることに気がついた。
なるほど、赤いカードを「騎士」か「装備品」にほぼ限定することで、安定感を高めているというわけか。
環境初陣戦でトップ8に入っていた「ラクドス騎士」なんかは、完全に「黒単アグロ」に寄せている。
「黒単アグロ」そのものは、単色としてはまだパーツ不足といった感じで、弱いカードも入れざるを得ないところが欠点だが、
環境初陣戦の「ラクドス騎士」は黒単アグロの良さを生かしつつ、個々のパーツをアップデートし、「エンバレスの宝剣」という必殺技まで備えている。
「黒単アグロ」の上位互換と言って差し支えないんじゃなかろうか。
アグロデッキとしては、「赤単」や「緑単」も人気があるし、「青単」も少し出てきている。
正直、「緑単」は苦手とする相手が多すぎるので淘汰されていると思うが、「赤単」は依然として安定した強さがある。
「赤単」のゲームプランは、「エンバレスの宝剣」を軸としたビートダウンを実行する点で、「ラクドス騎士」とかなり似ている。
しかし、クリーチャーの質(特に1マナ域)や、サイドボードの強さにおいては、「ラクドス騎士」に軍配が上がる。
一方、「赤単」最大の強みは、おそらく「舞台照らし」を採用できる点にある。この点において、「赤単」は他の「エンバレスの宝剣デッキ」を凌駕している。
しかし、逆に言えば「舞台照らし」以外の強みはほとんど無い。
環境初陣戦でトップ8に入った赤単が「舞台照らし」を4枚採用していたのは、かなり理にかなった構成だと思う。
ちなみに、「ラクドス騎士」の構築思想を参考にして「赤単」に白や黒をタッチすることも可能だが、騎士しか採用できないので、メリットがデメリットを上回らない。
環境内で生き残れる2色アグロデッキは、おそらく「ラクドス騎士」だけだろう。
しばらくは「赤単」と「ラクドス騎士」を使ってみることにする。
ジャイルーダ / M21スタンダード
2020年7月3日 Magic: The Gathering
相棒ルールが変更されてからずっと思ってたんやけど、
ジャイルーダは相棒にしなくても強いんじゃなかろうか?
高確率で「若き群れのドラゴン」を超えるんだぜ?
というわけで、こんなデッキを組んでみた。
------------------------------
【シミックジャイルーダ】
相棒
1 集めるもの、ウモーリ (IKO) 231
メインボード
4 樹上の草食獣 (WAR) 149
4 楽園のドルイド (WAR) 171
3 マラリーフのピクシー (ELD) 196
3 トレイリアの大魔導師、バリン (M21) 45
3 渡る大角 (IKO) 165
3 真面目な身代わり (M21) 239
4 灯の分身 (WAR) 68
3 巨大猿、コグラ (IKO) 162
4 深海の破滅、ジャイルーダ (IKO) 221
2 終末の祟りの先陣 (RNA) 124
4 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
2 寓話の小道 (ELD) 244
4 神秘の神殿 (M20) 255
4 繁殖池 (RNA) 246
5 島 (THB) 251
8 森 (THB) 254
サイドボード
未定
------------------------------
「トレイリアの大魔導師、バリン」と「真面目な身代わり」のおかげで、「ジャイルーダ」まで耐えやすくなったところがポイント。
「バリン」は「ジャイルーダ」でめくれてもプレイできないけど、その代わり「巨大猿、コグラ」とのシナジーがある。
「巨大猿、コグラ」は4枚の「ギャレンブリグ城」によって、実質5マナでプレイできる。
「ウモーリ」は、たまたまクリーチャーのみの構成になったので採用した。なかなか悪くないけど、必須というわけではない。
「深海住まいのタッサ」は不採用。手札にきて弱いカードはなるべく採用したくないので。
まぁ「灯の分身」と1枚入れ替えるのはアリかもしれない。「バリン」とのシナジーも一応あるし。
ジャイルーダは相棒にしなくても強いんじゃなかろうか?
高確率で「若き群れのドラゴン」を超えるんだぜ?
というわけで、こんなデッキを組んでみた。
------------------------------
【シミックジャイルーダ】
相棒
1 集めるもの、ウモーリ (IKO) 231
メインボード
4 樹上の草食獣 (WAR) 149
4 楽園のドルイド (WAR) 171
3 マラリーフのピクシー (ELD) 196
3 トレイリアの大魔導師、バリン (M21) 45
3 渡る大角 (IKO) 165
3 真面目な身代わり (M21) 239
4 灯の分身 (WAR) 68
3 巨大猿、コグラ (IKO) 162
4 深海の破滅、ジャイルーダ (IKO) 221
2 終末の祟りの先陣 (RNA) 124
4 ギャレンブリグ城 (ELD) 240
2 寓話の小道 (ELD) 244
4 神秘の神殿 (M20) 255
4 繁殖池 (RNA) 246
5 島 (THB) 251
8 森 (THB) 254
サイドボード
未定
------------------------------
「トレイリアの大魔導師、バリン」と「真面目な身代わり」のおかげで、「ジャイルーダ」まで耐えやすくなったところがポイント。
「バリン」は「ジャイルーダ」でめくれてもプレイできないけど、その代わり「巨大猿、コグラ」とのシナジーがある。
「巨大猿、コグラ」は4枚の「ギャレンブリグ城」によって、実質5マナでプレイできる。
「ウモーリ」は、たまたまクリーチャーのみの構成になったので採用した。なかなか悪くないけど、必須というわけではない。
「深海住まいのタッサ」は不採用。手札にきて弱いカードはなるべく採用したくないので。
まぁ「灯の分身」と1枚入れ替えるのはアリかもしれない。「バリン」とのシナジーも一応あるし。
マジック回顧録 その12
2020年6月29日 Magic: The Gathering
前回
https://79315.diarynote.jp/202006091440041602/
北陸から東京まで遠征するには、かなりの距離を車で移動する必要があった。
当時は北陸新幹線など存在しなかったし、何より金の無い私たちには大勢で車で移動する以外に道が無かったのだ。
運転要員は、あばたさんか太田さんだ。
彼らがいなければ、私たちはプレミアムイベントにこれほど頻繁に参加することは出来なかっただろう。
ちなみに当時の私は運転免許すら持っていなかった。
移動中の車内で、私たちがよく使った暇つぶしは、「マジックのカード名しりとり」だ。
マジックプレイヤーの多くは、きっと一度は経験しているだろう。
懐かしのカード名が飛び出すことも多く、長くマジックに没頭している人間ほど楽しめる。
まさに、私たちにはうってつけの遊びだった。
----------------------------------------
ファイナルズは、「その年の日本最強構築王を決定するための大会」と銘打たれており、スタンダードとエクステンデッドによる複合フォーマットで開催されていた。
当時のプレイヤーにとっては、日本選手権本戦に次ぐ憧れのトーナメントだったと言っても過言ではないだろう。
北陸からは数名の予選突破者とレーティング上位者が出場した。
その中には、私、佐藤さん、あばたさんの3名が含まれていたのだ。
私たちにとって、最大の課題はエクステンデッドだ。
当時の北陸は、スタンダード以外の構築大会が開かれることはほとんど無く、エクステンデッドの大会など皆無であった。
「エクステンデッド愛好家」を自負していた私ですら、大会の出場経験は一度も無かったのだ。
とはいえ、前回の「プロツアーロサンゼルス」や「グランプリ北九州」からカードプールに変更はない。
ファイナルズの2週間前には「世界選手権05」も開催されたが、そこでもエクステンデッドのメタゲームに大きな変化は無かった。
これらのプレミアムイベントの結果が大きく反映されるだろうと考えていた。
ところが、エクステンデッドのメタゲームは、ファイナルズ本戦の一週間前になって激変することになる。
アメリカ人プレイヤー「John F. Rizzo」が、新型の発掘デッキ『フリゴリッド』を誕生させてしまったからだ。
----------------------------------------
【フリゴリッド】※グランプリシャーロット優勝
4 ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll
4 臭い草のインプ/Stinkweed Imp
4 朽ちゆくインプ/Putrid Imp
4 サイカトグ/Psychatog
4 イチョリッド/Ichorid
2 不可思議/Wonder
4 トレイリアの風/Tolarian Winds
4 ゾンビの横行/Zombie Infestation
4 綿密な分析/Deep Analysis
4 陰謀団式療法/Cabal Therapy
4 金属モックス/Chrome Mox
1 沼/Swamp
4 湿った墓/Watery Grave
4 セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum
4 汚染された三角州/Polluted Delta
3 血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
2 草むした墓/Overgrown Tomb
サイドボード
4 炎まといの天使/Firemane Angel
4 一瞬の平和/Moment’s Peace
3 天啓の光/Ray of Revelation
4 棺の追放/Coffin Purge
----------------------------------------
『フリゴリッド』は、世界選手権のエクステンデッド部門で数名が使用していたが、その一週間後に開催された「グランプリシャーロット」でトップ8に3人も送り込んだことで、一躍有名になったアーキタイプだ。
しかし、リストを眺めても、どう戦うデッキなのかさっぱり分からない。
なんで「イチョリッド」なんか入ってるんだ?
さすがにネタカードじゃないのか!?
そう叫びだしたくなるほど、このデッキリストは私たちの理解を超えていた。
ぶっちゃけ「弱い」とさえ思っていた。
フリゴリッドの躍進を知ったときには、ファイナルズ本戦まであと数日。
私たちは『フリゴリッド』のテストをすることもなかった。
----------------------------------------
イチョリッド (3)(黒)
クリーチャー — ホラー(Horror)
速攻
終了ステップの開始時に、イチョリッドを生け贄に捧げる。
あなたのアップキープの開始時に、イチョリッドがあなたの墓地にある場合、あなたは自分の墓地にあるイチョリッド以外の黒のクリーチャー・カードを1枚、追放してもよい。そうした場合、イチョリッドを戦場に戻す。
3/1
----------------------------------------
佐藤さんは『ゴブリン』をエクステンデッド部門に持ち込んだ。
デッキ制作者はツナギさんだ。
ハチメンバーは「オンスロートブロック構築」の時代から『ゴブリン』をとことん研究しており、ほぼ全員がプレイングに精通していた。
山岸さんに至っては「グランプリ新潟03(オンスロートブロック構築)」でトップ4に上り詰めるほど、ゴブリンを極めていた。
もちろん、佐藤さんも一通りのプレイングは習得している。
富山のアツヲといい、北陸には「ゴブリン使い」が多いのかもしれない。
ちなみに私のゴブリンはドヘタクソだ。
あばたさんは『親和』を選択した。
「エクステンデッドではブン回りがあるデッキを使いたい」と言っていたあばたさんにとって、『親和』は当然の選択だったのかもしれない。
エクステンデッドはカードプールが広いため、スタンダードのときよりも『親和』に対して致命的な対策カードがいくつか存在していた。
結果、『親和』はメタゲームの一角を担うものの、支配的な強さとは言えなかった。
----------------------------------------
さて、問題は私だ。
正直なところ、エクステンデッドで何を使おうか、本当に悩んでいた。
私に「親和」や「ゴブリン」を使いこなせるはずもない。「サイカトグ」や「セプターチャント」も同様だ。
当時の私は「ループジャンクション」という「無限ライフコンボデッキ」が好きだったのだが、ローテーション後はそれらのコンボデッキがほぼ壊滅していた。
【ループジャンクション】
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
最終的に、「悩んだときは、使って楽しいデッキを選べば後悔しない。」という鉄則のもと、相棒『ウルザトロン』を使用することに決めた。
----------------------------------------
【緑白ウルザトロン】
4 桜族の長老/Sakura-Tribe Elder
1 鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker
1 レオニンの高僧/Leonin Abunas
1 白金の天使/Platinum Angel
1 隔離するタイタン/Sundering Titan
2 永遠の証人/Eternal Witness
4 歯と爪/Tooth and Nail
4 森の占術/Sylvan Scrying
3 刈り取りと種まき/Reap and Sow
2 団結のタリスマン/Talisman of Unity
2 精神隷属器/Mindslaver
4 師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
3 一瞬の平和/Moment’s Peace
2 正義の命令/Decree of Justice
3 忘却石/Oblivion Stone
4 吹きさらしの荒野/Windswept Heath
4 森/Forest
1 平地/Plains
1 すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All
4 ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant
4 ウルザの鉱山/Urza’s Mine
4 ウルザの塔/Urza’s Tower
1 平穏な茂み/Tranquil Thicket
1 正義の命令/Decree of Justice
1 一瞬の平和/Moment’s Peace
1 精神隷属器/Mindslaver
4 帰化/Naturalize
4 ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch
4 法の定め/Rule of Law
----------------------------------------
確かこのようなリストだ。
当時のメタゲームではかなりの少数派であったし、ファイナルズ本戦では私以外に2名しか使用していなかった。
それでも、グランプリシャーロットのトップ4に入ったことで、徐々に頭角を現していた。
「ファイナルズ05」の記事はほとんどリンク切れになっているが、メタゲームブレイクダウンは今でも見ることができる。
【ファイナルズ05 エクステンデッドメタゲーム(タカラトミー)】
http://web.archive.org/web/20090218022851/http://mtg.takaratomy.co.jp/tc/finals/20051224/da2breakdown.html
この記事によれば、メタゲームの最有力は『ボロス』、『親和』、『フリゴリッド』の3つだ。
プロツアーの頃に比べ、『サイカトグ』をはじめとするコントロールデッキがかなり少なくなっている。おそらく『フリゴリッド』の影響によるものだ。
これら3つのアグロデッキに対し、私の『ウルザトロン』は有利なポジションにいた。
『ウルザトロン』の本質は、「歯と爪」を高速でキャストすることを目的にしたコンボデッキだ。
キャストターンは4~5ターン目であるため、高速のアグロデッキに対しては間に合わないことが多かった。
ところが、エクステンデッド環境には「一瞬の平和」が存在するため、『ウルザトロン』はアグロデッキのキルターンを2ターンも遅らせることが出来るのだ。
----------------------------------------
一瞬の平和 (1)(緑)
インスタント
このターンに与えられるすべての戦闘ダメージを軽減する。
フラッシュバック(2)(緑)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
----------------------------------------
いよいよ本戦が始まった。
初日のスタンダードラウンドで使用したのは、予選で使った「短牙型8ヒッピー」だ。
ファイナルズ本戦ではプロプレイヤーの多くが「8ピッピ―」を選択していたが、それらはマナクリーチャーを擁するオーソドックスなタイプだった。
私は3回戦まで全勝で終えたものの、4回戦で当たった「けちコントロール」には僅差で敗北した。
本来、『けちコントロール』に対しては有利な構成であったし、実際に対戦相手を絶望的な状況まで追い込んだ。
しかし、彼はまさに「今日の人」だった。
「梅澤の十手」を装備した私の「惑乱の死霊」のみが場にある状況で、あと1回殴れば勝てるはずだったのだが、唯一の回答である「夜の星、黒瘴」を見事に引き当てられ、残りのライフが5であった私は「詰み」の状況となり、逆転敗北した。
ちなみに彼の「夜の星、黒瘴」はこれで3枚目。山札に残る最後の1枚だった。
4連勝目を目前に、絶対的に優位な状況から一瞬にして絶望に叩き落された私は、しばらく立ち直ることが出来なかった。
ちなみに彼はそのまま快進撃を続け、2日目にはトップ8に進出してしまった。
----------------------------------------
夜の星、黒瘴 (4)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon) スピリット(Spirit)
飛行
夜の星、黒瘴が死亡したとき、各対戦相手は5点のライフを失う。あなたは、これにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。
5/5
----------------------------------------
5回戦では齋藤友晴氏とマッチアップされた。
今では「晴れる屋」の代表として有名な御方だが、当時は起業前。強豪プレイヤーとして活躍する有名人だった。
私にとって、カバレッジによく出てくる有名プロに当たるのは、生まれて初めての経験だった。
彼が使っていた「スノウ・ストンピィ」というオリジナルデッキは、素晴らしいデッキだった。
「8ヒッピー」と同じく「クロックパーミッション戦略」をとるデッキだが、白の軽量クリーチャーによるビートダウンが主力であったため、「8ヒッピー」に対しても強い構成になっていた。
当時、多くのプロプレイヤーが「8ヒッピー」を選択していたが、おそらく「スノウ・ストンピィ」はその上位互換のデッキだ。
私は対戦中にも関わらず、この構成にたどり着けなかったことを悔やんでいた。
実際のゲームでは、斎藤氏が先手で「今田家の猟犬、勇丸」を展開し、2ターン目には「梅澤の十手」をプレイした。
私は1ターン目に「草むした墓」のみをプレイしていたが、「梅澤の十手」を見た時点で即座に投了した。
メインでは絶対に勝てない構成なのだ。
2本目にはサイドボードから大量の除去を入れてコントロールにシフトして挑んだが、斎藤氏は「草むした墓」だけで私のデッキを「8ヒッピー」だと看破し、適切なサイドボーディングをしてきた。
結果、見事に0-2で敗北した。
マッチ終了後、斎藤氏に「1本目に『草生した墓』をプレイせずに投了すべきだったんだろうか?」と声をかけてみたが、「あり得ないでしょ」との回答だった。
いずれにせよ「速いビートダウン相手に即座に投了するデッキ」という情報だけでも、ある程度は絞り込まれていたかもしれない。
この時の正解プレイは、今でも分からない。
【スノウ・ストンピィ(ファイナルズ05)】
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%A3
----------------------------------------
今田家の猟犬、勇丸 (白)
伝説のクリーチャー — 猟犬(Hound)
2/2
----------------------------------------
梅澤の十手 (2)
伝説のアーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーが戦闘ダメージを与えるたび、梅澤の十手の上に蓄積(charge)カウンターを2個置く。
梅澤の十手から蓄積カウンターを1個取り除く:以下から1つを選ぶ。
・装備しているクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
・クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-1/-1の修整を受ける。
・あなたは2点のライフを得る。
装備(2)
----------------------------------------
草むした墓
土地 — 沼(Swamp) 森(Forest)
((T):(黒)か(緑)を加える。)
草むした墓が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしなかったなら、これはタップ状態で戦場に出る。
----------------------------------------
初日で3-2となった私には、すでにトップ8の目は無かったのだが、まだ全勝すればトップ16となりマネーフィニッシュ出来る状況であった。
2日目のエクステンデッドラウンドでは、1回戦、2回戦と続けて『親和』に当たるも、「一瞬の平和」の力で勝利をもぎ取った。
そして、3回戦目。
プロプレイヤーの森勝洋氏と当たった。
その2週間前、「世界選手権2005」で世界王者となったプレイヤーだ。
当時の私は、有名プレイヤーとマッチアップするのを切望していた。
前回の「日本選手権05」ではそれが叶わなかったのだが、ファイナルズの初日で齋藤友晴氏とマッチアップできたことが本当に嬉しかった。
そこから続けて、あの世界王者とマッチアップできるというのは、望外の喜びだった。
さて、モリカツ氏が使っているのは、あの『フリゴリッド』だ。
このアーキタイプとの対戦は、練習を含めても初めての経験だ。
開始直後、私はフリゴリッドのダメージクロックの速さに舌を巻いた。このデッキは、本当にやばい。
そして、「数日前に練習しておくべきだった」と後悔した。
モリカツ氏のプレイングも的確だ。
こちらが最も嫌なタイミングで、「陰謀団式療法」を的確に当ててくる。
----------------------------------------
陰謀団式療法 (黒)
ソーサリー
土地でないカード名を1つ選ぶ。プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札を公開し、その名前のカードをすべて捨てる。
フラッシュバック ― クリーチャーを1体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
----------------------------------------
しかし、それでも『フリゴリッド』の本質はビートダウンだ。「一瞬の平和」は『フリゴリッド』に対して劇的に強かった。
1-1で迎えた3本目、私は「一瞬の平和」や「正義の命令」で時間を稼ぎ、「歯と爪」をキャストして「白金の天使」と「レオニンの高僧」のコンボを決めた。
私が事前に確認した『フリゴリッド』のリストに「レオニンの高僧」と「白金の天使」の両方を対処できるカードは存在しない。
これで私の勝ちだ!!
----------------------------------------
正義の命令 (X)(X)(2)(白)(白)
ソーサリー
白の4/4の飛行を持つ天使(Angel)クリーチャー・トークンをX体生成する。
サイクリング(2)(白)((2)(白),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたが正義の命令をサイクリングしたとき、あなたは(X)を支払ってもよい。そうした場合、白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンをX体生成する。
----------------------------------------
歯と爪 (5)(緑)(緑)
ソーサリー
以下から1つを選ぶ。
・あなたのライブラリーからクリーチャー・カードを最大2枚まで探し、それらを公開し、あなたの手札に加える。その後あなたのライブラリーを切り直す。
・あなたの手札からクリーチャー・カードを最大2枚まで戦場に出す。
双呪(2)(あなたが双呪コストを支払った場合、両方を選ぶ。)
----------------------------------------
白金の天使 (7)
アーティファクト クリーチャー — 天使(Angel)
飛行
あなたはゲームに敗北することはなく、あなたの対戦相手はゲームに勝利することはない。
4/4
----------------------------------------
レオニンの高僧 (3)(白)
クリーチャー — 猫(Cat) クレリック(Cleric)
あなたがコントロールするアーティファクトは、呪禁を持つ。(それらは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。)
2/5
----------------------------------------
ところが、モリカツ氏は投了するどころか、「セファリッドの円形競技場」や「綿密な分析」を使って、ものすごい勢いでドローを進めた。
まるで何かを探し当てるのを待っているかのようだ。
墓地に落ちた大量のカードの中には、私が事前に確認したリストに含まれていないカードもみられた。
どうやらモリカツ氏のサイドボードには、本人のオリジナル要素が入っている。
----------------------------------------
セファリッドの円形競技場
土地
(T):(青)を加える。セファリッドの円形競技場はあなたに1点のダメージを与える。
スレッショルド ― (青),(T),セファリッドの円形競技場を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを3枚引き、その後カードを3枚捨てる。この能力は、あなたの墓地にカードが7枚以上あるときのみ起動できる。
----------------------------------------
綿密な分析 (3)(青)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを2枚引く。
フラッシュバック ― (1)(青),3点のライフを支払う。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
----------------------------------------
まずい雰囲気だ。
私は勝負を急がなければならないと感じた。
幸い、相手のライフは「湿った墓」や「綿密な分析」によるダメージでかなり少なくなっている。
ライブラリーアウトを待たずとも、「白金の天使」で数回アタックすれば勝利できる。
私は「白金の天使」をレッドゾーンに向かわせるため、カードに手をかけた。
その瞬間、一年前に聞いた「あの言葉」が頭をよぎった。
「普通にプレイしても勝てないゲームは、相手にミスらせて勝つしかない。」
ようやく私は、これが『罠』であることに気づいた。
モリカツ氏の手札は4枚。場には「ゾンビの横行」。
もしも彼が手札に「不可思議」を隠していたとすれば、私の「天使」は空飛ぶゾンビ達に打ち取られてしまうのだ。
私は「白金の天使」にかけた手をひっこめ、彼のライブラリーが尽きるのを最後まで見届けた。
----------------------------------------
不可思議 (3)(青)
クリーチャー — インカーネーション(Incarnation)
飛行
不可思議があなたの墓地にあり、かつあなたが島(Island)をコントロールしているかぎり、あなたがコントロールするクリーチャーは飛行を持つ。
2/2
----------------------------------------
マッチに勝利したにもかかわらず、これほどの戦慄を覚えた試合など、後にも先にもこの一度きりだ。
冷静に考えてみれば、あの場面で「白金の天使」をアタックさせるプレイなど、絶対にあり得ないミスだ。罠にかかりそうになったのは「私が未熟だったから」と言われれば、その通りだろう。
だが、彼は間違いなくその「あり得ないミス」を意図的に誘い、あと一歩で完遂するところだった。
そうさせるほど、世界チャンピオンのプレッシャーはすさまじかった。
山岸裕一という同種のプレイヤーと出会っていなければ、間違いなく負けていただろう。
----------------------------------------
ファイナルズでは、もう一つ事件があった。
佐藤さんが「トップ8」に入ったのだ。
準決勝で中村修平プロの『服部半蔵トロン』に負けてしまったが、ファイナルズトップ4というのは北陸のプレイヤーとしては快挙だった。
私はといえば、2日目の最終戦で有名プレイヤー三田村氏の『赤単ゴブリン』に敗北し、7-3という結果でファイナルズ本戦を終えた。
相性は悪くなかったが、私のゴブリンに対する理解度が低かったことで、適切なサイドボーディングが出来なかったことが敗因だ。
今回はいずれのデッキも自信作だっただけに、この結果は悔しかった。
しかしその一方で、関東や関西のプレイヤーに対しても、私たちは十分に戦えることを示せたと思う。
少なくとも、構築フォーマットは北陸のプレイヤーでも十分に通用する。
そう確信し、私たちは北陸へ帰るのであった。
もちろん、「しりとり」をしながら。
次回、【チーム・スタンダード】につづく
---------------------------------------------------
その1
https://79315.diarynote.jp/202005281438039466/
その2
https://79315.diarynote.jp/202005282109337729/
その3
https://79315.diarynote.jp/202005291508229270/
その4
https://79315.diarynote.jp/202005292314292375/
その5
https://79315.diarynote.jp/202005302359514730/
その6
https://79315.diarynote.jp/202005302359514730/
その7
https://79315.diarynote.jp/202006010007355270/
その8
https://79315.diarynote.jp/202006012037399411/
その9
https://79315.diarynote.jp/202006022041509668/
その10
https://79315.diarynote.jp/202006052349054192/
その11
https://79315.diarynote.jp/202006091440041602/
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https://79315.diarynote.jp/202006091440041602/
北陸から東京まで遠征するには、かなりの距離を車で移動する必要があった。
当時は北陸新幹線など存在しなかったし、何より金の無い私たちには大勢で車で移動する以外に道が無かったのだ。
運転要員は、あばたさんか太田さんだ。
彼らがいなければ、私たちはプレミアムイベントにこれほど頻繁に参加することは出来なかっただろう。
ちなみに当時の私は運転免許すら持っていなかった。
移動中の車内で、私たちがよく使った暇つぶしは、「マジックのカード名しりとり」だ。
マジックプレイヤーの多くは、きっと一度は経験しているだろう。
懐かしのカード名が飛び出すことも多く、長くマジックに没頭している人間ほど楽しめる。
まさに、私たちにはうってつけの遊びだった。
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ファイナルズは、「その年の日本最強構築王を決定するための大会」と銘打たれており、スタンダードとエクステンデッドによる複合フォーマットで開催されていた。
当時のプレイヤーにとっては、日本選手権本戦に次ぐ憧れのトーナメントだったと言っても過言ではないだろう。
北陸からは数名の予選突破者とレーティング上位者が出場した。
その中には、私、佐藤さん、あばたさんの3名が含まれていたのだ。
私たちにとって、最大の課題はエクステンデッドだ。
当時の北陸は、スタンダード以外の構築大会が開かれることはほとんど無く、エクステンデッドの大会など皆無であった。
「エクステンデッド愛好家」を自負していた私ですら、大会の出場経験は一度も無かったのだ。
とはいえ、前回の「プロツアーロサンゼルス」や「グランプリ北九州」からカードプールに変更はない。
ファイナルズの2週間前には「世界選手権05」も開催されたが、そこでもエクステンデッドのメタゲームに大きな変化は無かった。
これらのプレミアムイベントの結果が大きく反映されるだろうと考えていた。
ところが、エクステンデッドのメタゲームは、ファイナルズ本戦の一週間前になって激変することになる。
アメリカ人プレイヤー「John F. Rizzo」が、新型の発掘デッキ『フリゴリッド』を誕生させてしまったからだ。
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【フリゴリッド】※グランプリシャーロット優勝
4 ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll
4 臭い草のインプ/Stinkweed Imp
4 朽ちゆくインプ/Putrid Imp
4 サイカトグ/Psychatog
4 イチョリッド/Ichorid
2 不可思議/Wonder
4 トレイリアの風/Tolarian Winds
4 ゾンビの横行/Zombie Infestation
4 綿密な分析/Deep Analysis
4 陰謀団式療法/Cabal Therapy
4 金属モックス/Chrome Mox
1 沼/Swamp
4 湿った墓/Watery Grave
4 セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum
4 汚染された三角州/Polluted Delta
3 血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire
2 草むした墓/Overgrown Tomb
サイドボード
4 炎まといの天使/Firemane Angel
4 一瞬の平和/Moment’s Peace
3 天啓の光/Ray of Revelation
4 棺の追放/Coffin Purge
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『フリゴリッド』は、世界選手権のエクステンデッド部門で数名が使用していたが、その一週間後に開催された「グランプリシャーロット」でトップ8に3人も送り込んだことで、一躍有名になったアーキタイプだ。
しかし、リストを眺めても、どう戦うデッキなのかさっぱり分からない。
なんで「イチョリッド」なんか入ってるんだ?
さすがにネタカードじゃないのか!?
そう叫びだしたくなるほど、このデッキリストは私たちの理解を超えていた。
ぶっちゃけ「弱い」とさえ思っていた。
フリゴリッドの躍進を知ったときには、ファイナルズ本戦まであと数日。
私たちは『フリゴリッド』のテストをすることもなかった。
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イチョリッド (3)(黒)
クリーチャー — ホラー(Horror)
速攻
終了ステップの開始時に、イチョリッドを生け贄に捧げる。
あなたのアップキープの開始時に、イチョリッドがあなたの墓地にある場合、あなたは自分の墓地にあるイチョリッド以外の黒のクリーチャー・カードを1枚、追放してもよい。そうした場合、イチョリッドを戦場に戻す。
3/1
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佐藤さんは『ゴブリン』をエクステンデッド部門に持ち込んだ。
デッキ制作者はツナギさんだ。
ハチメンバーは「オンスロートブロック構築」の時代から『ゴブリン』をとことん研究しており、ほぼ全員がプレイングに精通していた。
山岸さんに至っては「グランプリ新潟03(オンスロートブロック構築)」でトップ4に上り詰めるほど、ゴブリンを極めていた。
もちろん、佐藤さんも一通りのプレイングは習得している。
富山のアツヲといい、北陸には「ゴブリン使い」が多いのかもしれない。
ちなみに私のゴブリンはドヘタクソだ。
あばたさんは『親和』を選択した。
「エクステンデッドではブン回りがあるデッキを使いたい」と言っていたあばたさんにとって、『親和』は当然の選択だったのかもしれない。
エクステンデッドはカードプールが広いため、スタンダードのときよりも『親和』に対して致命的な対策カードがいくつか存在していた。
結果、『親和』はメタゲームの一角を担うものの、支配的な強さとは言えなかった。
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さて、問題は私だ。
正直なところ、エクステンデッドで何を使おうか、本当に悩んでいた。
私に「親和」や「ゴブリン」を使いこなせるはずもない。「サイカトグ」や「セプターチャント」も同様だ。
当時の私は「ループジャンクション」という「無限ライフコンボデッキ」が好きだったのだが、ローテーション後はそれらのコンボデッキがほぼ壊滅していた。
【ループジャンクション】
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
最終的に、「悩んだときは、使って楽しいデッキを選べば後悔しない。」という鉄則のもと、相棒『ウルザトロン』を使用することに決めた。
----------------------------------------
【緑白ウルザトロン】
4 桜族の長老/Sakura-Tribe Elder
1 鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker
1 レオニンの高僧/Leonin Abunas
1 白金の天使/Platinum Angel
1 隔離するタイタン/Sundering Titan
2 永遠の証人/Eternal Witness
4 歯と爪/Tooth and Nail
4 森の占術/Sylvan Scrying
3 刈り取りと種まき/Reap and Sow
2 団結のタリスマン/Talisman of Unity
2 精神隷属器/Mindslaver
4 師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
3 一瞬の平和/Moment’s Peace
2 正義の命令/Decree of Justice
3 忘却石/Oblivion Stone
4 吹きさらしの荒野/Windswept Heath
4 森/Forest
1 平地/Plains
1 すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All
4 ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant
4 ウルザの鉱山/Urza’s Mine
4 ウルザの塔/Urza’s Tower
1 平穏な茂み/Tranquil Thicket
1 正義の命令/Decree of Justice
1 一瞬の平和/Moment’s Peace
1 精神隷属器/Mindslaver
4 帰化/Naturalize
4 ロクソドンの教主/Loxodon Hierarch
4 法の定め/Rule of Law
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確かこのようなリストだ。
当時のメタゲームではかなりの少数派であったし、ファイナルズ本戦では私以外に2名しか使用していなかった。
それでも、グランプリシャーロットのトップ4に入ったことで、徐々に頭角を現していた。
「ファイナルズ05」の記事はほとんどリンク切れになっているが、メタゲームブレイクダウンは今でも見ることができる。
【ファイナルズ05 エクステンデッドメタゲーム(タカラトミー)】
http://web.archive.org/web/20090218022851/http://mtg.takaratomy.co.jp/tc/finals/20051224/da2breakdown.html
この記事によれば、メタゲームの最有力は『ボロス』、『親和』、『フリゴリッド』の3つだ。
プロツアーの頃に比べ、『サイカトグ』をはじめとするコントロールデッキがかなり少なくなっている。おそらく『フリゴリッド』の影響によるものだ。
これら3つのアグロデッキに対し、私の『ウルザトロン』は有利なポジションにいた。
『ウルザトロン』の本質は、「歯と爪」を高速でキャストすることを目的にしたコンボデッキだ。
キャストターンは4~5ターン目であるため、高速のアグロデッキに対しては間に合わないことが多かった。
ところが、エクステンデッド環境には「一瞬の平和」が存在するため、『ウルザトロン』はアグロデッキのキルターンを2ターンも遅らせることが出来るのだ。
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一瞬の平和 (1)(緑)
インスタント
このターンに与えられるすべての戦闘ダメージを軽減する。
フラッシュバック(2)(緑)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
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いよいよ本戦が始まった。
初日のスタンダードラウンドで使用したのは、予選で使った「短牙型8ヒッピー」だ。
ファイナルズ本戦ではプロプレイヤーの多くが「8ピッピ―」を選択していたが、それらはマナクリーチャーを擁するオーソドックスなタイプだった。
私は3回戦まで全勝で終えたものの、4回戦で当たった「けちコントロール」には僅差で敗北した。
本来、『けちコントロール』に対しては有利な構成であったし、実際に対戦相手を絶望的な状況まで追い込んだ。
しかし、彼はまさに「今日の人」だった。
「梅澤の十手」を装備した私の「惑乱の死霊」のみが場にある状況で、あと1回殴れば勝てるはずだったのだが、唯一の回答である「夜の星、黒瘴」を見事に引き当てられ、残りのライフが5であった私は「詰み」の状況となり、逆転敗北した。
ちなみに彼の「夜の星、黒瘴」はこれで3枚目。山札に残る最後の1枚だった。
4連勝目を目前に、絶対的に優位な状況から一瞬にして絶望に叩き落された私は、しばらく立ち直ることが出来なかった。
ちなみに彼はそのまま快進撃を続け、2日目にはトップ8に進出してしまった。
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夜の星、黒瘴 (4)(黒)(黒)
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon) スピリット(Spirit)
飛行
夜の星、黒瘴が死亡したとき、各対戦相手は5点のライフを失う。あなたは、これにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。
5/5
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5回戦では齋藤友晴氏とマッチアップされた。
今では「晴れる屋」の代表として有名な御方だが、当時は起業前。強豪プレイヤーとして活躍する有名人だった。
私にとって、カバレッジによく出てくる有名プロに当たるのは、生まれて初めての経験だった。
彼が使っていた「スノウ・ストンピィ」というオリジナルデッキは、素晴らしいデッキだった。
「8ヒッピー」と同じく「クロックパーミッション戦略」をとるデッキだが、白の軽量クリーチャーによるビートダウンが主力であったため、「8ヒッピー」に対しても強い構成になっていた。
当時、多くのプロプレイヤーが「8ヒッピー」を選択していたが、おそらく「スノウ・ストンピィ」はその上位互換のデッキだ。
私は対戦中にも関わらず、この構成にたどり着けなかったことを悔やんでいた。
実際のゲームでは、斎藤氏が先手で「今田家の猟犬、勇丸」を展開し、2ターン目には「梅澤の十手」をプレイした。
私は1ターン目に「草むした墓」のみをプレイしていたが、「梅澤の十手」を見た時点で即座に投了した。
メインでは絶対に勝てない構成なのだ。
2本目にはサイドボードから大量の除去を入れてコントロールにシフトして挑んだが、斎藤氏は「草むした墓」だけで私のデッキを「8ヒッピー」だと看破し、適切なサイドボーディングをしてきた。
結果、見事に0-2で敗北した。
マッチ終了後、斎藤氏に「1本目に『草生した墓』をプレイせずに投了すべきだったんだろうか?」と声をかけてみたが、「あり得ないでしょ」との回答だった。
いずれにせよ「速いビートダウン相手に即座に投了するデッキ」という情報だけでも、ある程度は絞り込まれていたかもしれない。
この時の正解プレイは、今でも分からない。
【スノウ・ストンピィ(ファイナルズ05)】
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%A3
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今田家の猟犬、勇丸 (白)
伝説のクリーチャー — 猟犬(Hound)
2/2
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梅澤の十手 (2)
伝説のアーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーが戦闘ダメージを与えるたび、梅澤の十手の上に蓄積(charge)カウンターを2個置く。
梅澤の十手から蓄積カウンターを1個取り除く:以下から1つを選ぶ。
・装備しているクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
・クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-1/-1の修整を受ける。
・あなたは2点のライフを得る。
装備(2)
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草むした墓
土地 — 沼(Swamp) 森(Forest)
((T):(黒)か(緑)を加える。)
草むした墓が戦場に出るに際し、あなたは2点のライフを支払ってもよい。そうしなかったなら、これはタップ状態で戦場に出る。
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初日で3-2となった私には、すでにトップ8の目は無かったのだが、まだ全勝すればトップ16となりマネーフィニッシュ出来る状況であった。
2日目のエクステンデッドラウンドでは、1回戦、2回戦と続けて『親和』に当たるも、「一瞬の平和」の力で勝利をもぎ取った。
そして、3回戦目。
プロプレイヤーの森勝洋氏と当たった。
その2週間前、「世界選手権2005」で世界王者となったプレイヤーだ。
当時の私は、有名プレイヤーとマッチアップするのを切望していた。
前回の「日本選手権05」ではそれが叶わなかったのだが、ファイナルズの初日で齋藤友晴氏とマッチアップできたことが本当に嬉しかった。
そこから続けて、あの世界王者とマッチアップできるというのは、望外の喜びだった。
さて、モリカツ氏が使っているのは、あの『フリゴリッド』だ。
このアーキタイプとの対戦は、練習を含めても初めての経験だ。
開始直後、私はフリゴリッドのダメージクロックの速さに舌を巻いた。このデッキは、本当にやばい。
そして、「数日前に練習しておくべきだった」と後悔した。
モリカツ氏のプレイングも的確だ。
こちらが最も嫌なタイミングで、「陰謀団式療法」を的確に当ててくる。
----------------------------------------
陰謀団式療法 (黒)
ソーサリー
土地でないカード名を1つ選ぶ。プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札を公開し、その名前のカードをすべて捨てる。
フラッシュバック ― クリーチャーを1体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
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しかし、それでも『フリゴリッド』の本質はビートダウンだ。「一瞬の平和」は『フリゴリッド』に対して劇的に強かった。
1-1で迎えた3本目、私は「一瞬の平和」や「正義の命令」で時間を稼ぎ、「歯と爪」をキャストして「白金の天使」と「レオニンの高僧」のコンボを決めた。
私が事前に確認した『フリゴリッド』のリストに「レオニンの高僧」と「白金の天使」の両方を対処できるカードは存在しない。
これで私の勝ちだ!!
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正義の命令 (X)(X)(2)(白)(白)
ソーサリー
白の4/4の飛行を持つ天使(Angel)クリーチャー・トークンをX体生成する。
サイクリング(2)(白)((2)(白),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたが正義の命令をサイクリングしたとき、あなたは(X)を支払ってもよい。そうした場合、白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンをX体生成する。
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歯と爪 (5)(緑)(緑)
ソーサリー
以下から1つを選ぶ。
・あなたのライブラリーからクリーチャー・カードを最大2枚まで探し、それらを公開し、あなたの手札に加える。その後あなたのライブラリーを切り直す。
・あなたの手札からクリーチャー・カードを最大2枚まで戦場に出す。
双呪(2)(あなたが双呪コストを支払った場合、両方を選ぶ。)
----------------------------------------
白金の天使 (7)
アーティファクト クリーチャー — 天使(Angel)
飛行
あなたはゲームに敗北することはなく、あなたの対戦相手はゲームに勝利することはない。
4/4
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レオニンの高僧 (3)(白)
クリーチャー — 猫(Cat) クレリック(Cleric)
あなたがコントロールするアーティファクトは、呪禁を持つ。(それらは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。)
2/5
----------------------------------------
ところが、モリカツ氏は投了するどころか、「セファリッドの円形競技場」や「綿密な分析」を使って、ものすごい勢いでドローを進めた。
まるで何かを探し当てるのを待っているかのようだ。
墓地に落ちた大量のカードの中には、私が事前に確認したリストに含まれていないカードもみられた。
どうやらモリカツ氏のサイドボードには、本人のオリジナル要素が入っている。
----------------------------------------
セファリッドの円形競技場
土地
(T):(青)を加える。セファリッドの円形競技場はあなたに1点のダメージを与える。
スレッショルド ― (青),(T),セファリッドの円形競技場を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを3枚引き、その後カードを3枚捨てる。この能力は、あなたの墓地にカードが7枚以上あるときのみ起動できる。
----------------------------------------
綿密な分析 (3)(青)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを2枚引く。
フラッシュバック ― (1)(青),3点のライフを支払う。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
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まずい雰囲気だ。
私は勝負を急がなければならないと感じた。
幸い、相手のライフは「湿った墓」や「綿密な分析」によるダメージでかなり少なくなっている。
ライブラリーアウトを待たずとも、「白金の天使」で数回アタックすれば勝利できる。
私は「白金の天使」をレッドゾーンに向かわせるため、カードに手をかけた。
その瞬間、一年前に聞いた「あの言葉」が頭をよぎった。
「普通にプレイしても勝てないゲームは、相手にミスらせて勝つしかない。」
ようやく私は、これが『罠』であることに気づいた。
モリカツ氏の手札は4枚。場には「ゾンビの横行」。
もしも彼が手札に「不可思議」を隠していたとすれば、私の「天使」は空飛ぶゾンビ達に打ち取られてしまうのだ。
私は「白金の天使」にかけた手をひっこめ、彼のライブラリーが尽きるのを最後まで見届けた。
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不可思議 (3)(青)
クリーチャー — インカーネーション(Incarnation)
飛行
不可思議があなたの墓地にあり、かつあなたが島(Island)をコントロールしているかぎり、あなたがコントロールするクリーチャーは飛行を持つ。
2/2
----------------------------------------
マッチに勝利したにもかかわらず、これほどの戦慄を覚えた試合など、後にも先にもこの一度きりだ。
冷静に考えてみれば、あの場面で「白金の天使」をアタックさせるプレイなど、絶対にあり得ないミスだ。罠にかかりそうになったのは「私が未熟だったから」と言われれば、その通りだろう。
だが、彼は間違いなくその「あり得ないミス」を意図的に誘い、あと一歩で完遂するところだった。
そうさせるほど、世界チャンピオンのプレッシャーはすさまじかった。
山岸裕一という同種のプレイヤーと出会っていなければ、間違いなく負けていただろう。
----------------------------------------
ファイナルズでは、もう一つ事件があった。
佐藤さんが「トップ8」に入ったのだ。
準決勝で中村修平プロの『服部半蔵トロン』に負けてしまったが、ファイナルズトップ4というのは北陸のプレイヤーとしては快挙だった。
私はといえば、2日目の最終戦で有名プレイヤー三田村氏の『赤単ゴブリン』に敗北し、7-3という結果でファイナルズ本戦を終えた。
相性は悪くなかったが、私のゴブリンに対する理解度が低かったことで、適切なサイドボーディングが出来なかったことが敗因だ。
今回はいずれのデッキも自信作だっただけに、この結果は悔しかった。
しかしその一方で、関東や関西のプレイヤーに対しても、私たちは十分に戦えることを示せたと思う。
少なくとも、構築フォーマットは北陸のプレイヤーでも十分に通用する。
そう確信し、私たちは北陸へ帰るのであった。
もちろん、「しりとり」をしながら。
次回、【チーム・スタンダード】につづく
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その1
https://79315.diarynote.jp/202005281438039466/
その2
https://79315.diarynote.jp/202005282109337729/
その3
https://79315.diarynote.jp/202005291508229270/
その4
https://79315.diarynote.jp/202005292314292375/
その5
https://79315.diarynote.jp/202005302359514730/
その6
https://79315.diarynote.jp/202005302359514730/
その7
https://79315.diarynote.jp/202006010007355270/
その8
https://79315.diarynote.jp/202006012037399411/
その9
https://79315.diarynote.jp/202006022041509668/
その10
https://79315.diarynote.jp/202006052349054192/
その11
https://79315.diarynote.jp/202006091440041602/
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ドラフト楽しい
2020年6月28日 Magic: The Gatheringアリーナの対人ドラフトで「青赤除去満載コントロール」を組んで7-0。
とりあえずブロンズ抜けた。
次はシルバー(´・ω・`)
リミテッドのデッキリストって保存できんのかな?
追記
保存方法わかりました。
とりあえずブロンズ抜けた。
次はシルバー(´・ω・`)
リミテッドのデッキリストって保存できんのかな?
追記
保存方法わかりました。
基本セット2021ドラフトの緑について
2020年6月28日 Magic: The Gathering
基本セット2021の対人ドラフトを初めてみた。
普通のドラフトなんて何年ぶりやろか(´・ω・`)
カードプールを見る限り、例年の基本セットドラフトの特徴とそれほど変わらない部分も多い。
・シナジーが薄い。
・レアが相対的に強い。
・除去が相対的に得点高い。
・伝統的な「青白飛行」が強い。
この辺は、いつの時代の基本セットもだいたい共通しているし、2021も同じっぽい。
基本セットの年度ごとに差が出てくるのは、「緑」の強さだ。
2021の「緑」は例年に比べて弱い。本当に弱い。
基本セットでよくありがちな緑戦略は、だいたい2パターンだ。
【戦略1】
1~2マナ域のマナクリーチャーから、中堅クリーチャー(3マナ3/3 4マナ4/3あたり)につなげて、「巨大化」系のコンバットトリックで押し込む「ビートダウン戦略」
【戦略2】
基本地形をサーチするスペルでマナ加速しつつ、タッチした赤黒白の除去で脅威を捌き、5~6マナ域の大型クリーチャーに繋げる「多色ランプ戦略」
その時々のカードプールによって、このいずれかの戦略が推奨される。
【ビートダウン戦略】がとれるだけのカードプールが揃っている時代は「緑が強い」と言われるし、逆に【多色ランプ戦略】しか道が無いときは「緑はなるべくやるな」と言われることが多い。
しかし、2021の緑はそのどちらの戦略も厳しい。
「とりあえず緑は全部スルー」というのがドラフトの定石になりそうなほどだ。
そうなると、「どうしても緑をやるしかない」というポジションについたとき、どのようなアーキタイプを目指せばいいのか、あらかじめ考えておく必要がある。
「多色ランプ戦略」は、2021のカードプールだと色マナソースがアンコモンにしか存在しないので、今回は言及しない。
基本的に、中堅以降のクリーチャーによるビートダウンを中心に考える。
緑のコモンで及第点の性能をもっているのは、実質3マナ3/3である「トリュフ嗅ぎ」と、コモンとしては破格の性能である「ラノワールの幻想家(3マナ2/2マナクリ 1ドロー)だろう。
また、「節くれの賢者(5マナ4/4到達)」が攻守ともにキーカードになりそうだ。
問題は2マナ域だ。
「うたた寝するティラノドン(2マナ3/3防衛 パワー4以上がいれば殴れる)」というクセのあるクリーチャーしかいないのは致命的な欠陥であり、これが「緑をやるべきでない最大の理由」だ。
2マナ域のマナクリーチャーすら存在しないのは、近年では珍しいんじゃないだろうか。
このマナ域は他の色に依存せざるを得ない。
コンバットトリックは、コモンの「2種類の巨大化系スペル」がそこそこ優秀に見えるが、残念ながら他の色のコンバットトリックがさらに優秀なので、相対的には見劣りする。
それでも戦略的には必須パーツなので、「剛力化(2マナ +4/+4修正)」あたりは3~6手目あたりで確保したい。
さて、これらを踏まえて現実的に成立しそうなアーキタイプは・・・・・
おそらく「赤緑ビートダウン」が筆頭だ。
理由は、やはり2マナ域だ。
基本セット2021には、そもそも質の高い2マナ域が不足しているので、それらの得点も高くなる。相方の色に2マナ域のすべてを依存するのは危険と考えるならば、やはり「うたた寝するティラノドン」を使わざるを得ないだろう。
そうなると、パワー4のクリーチャーをそれなりに確保する必要があるので、現実的にそれが可能なのは「赤」だけだ。
また、赤の1~2マナの除去が取れるなら、2マナクリーチャーを十分に確保できなかったとしても何とかなる。
次に可能性があるのは、「緑白ビートダウン」だ。
「緑白」ならば+1/+1カウンターを「うたた寝するティラノドン」に置くプランも取りやすいが、テンポを失わずにそれを実行できるかどうかが課題だ。
もともと白にはビートダウン向きの2マナ域が多いので、「うたた寝するティラノドン」はなるべく採用せずに組んだ方が良さそうだ。もちろん、前述のとおり2マナ域の得点はかなり高めなので、早い巡目から積極的に取りにいかなければならないが。
また、白には「抵抗の妙技(2マナ +1/+1カウンターとプロテクション付与)」という強力なコンバットトリックが存在する。この手のコンバットトリックは緑白ビートダウンで真価を発揮する。
繰り返しになるが、基本セット2021ドラフトは基本的に「緑はスルー」が正解。でもどうしてもやらなきゃならんポジションに座ったときは、しぶしぶ「緑赤」か「緑白」を目指して2マナ域を必死にかき集める。
しかも2/2か3/1、悪くても2/1あたりの殴りに行きやすいやつじゃないとあんまり意味ない。
あと、この環境は3マナ2/3や4マナ3/3が豊富なので、「炎血の野犬(2マナ1/2 2マナ払うと+2/+0修正)」はそこそこ強いかも。
とりあえず、環境初期の雑感はこんな感じ(´・ω・`)
普通のドラフトなんて何年ぶりやろか(´・ω・`)
カードプールを見る限り、例年の基本セットドラフトの特徴とそれほど変わらない部分も多い。
・シナジーが薄い。
・レアが相対的に強い。
・除去が相対的に得点高い。
・伝統的な「青白飛行」が強い。
この辺は、いつの時代の基本セットもだいたい共通しているし、2021も同じっぽい。
基本セットの年度ごとに差が出てくるのは、「緑」の強さだ。
2021の「緑」は例年に比べて弱い。本当に弱い。
基本セットでよくありがちな緑戦略は、だいたい2パターンだ。
【戦略1】
1~2マナ域のマナクリーチャーから、中堅クリーチャー(3マナ3/3 4マナ4/3あたり)につなげて、「巨大化」系のコンバットトリックで押し込む「ビートダウン戦略」
【戦略2】
基本地形をサーチするスペルでマナ加速しつつ、タッチした赤黒白の除去で脅威を捌き、5~6マナ域の大型クリーチャーに繋げる「多色ランプ戦略」
その時々のカードプールによって、このいずれかの戦略が推奨される。
【ビートダウン戦略】がとれるだけのカードプールが揃っている時代は「緑が強い」と言われるし、逆に【多色ランプ戦略】しか道が無いときは「緑はなるべくやるな」と言われることが多い。
しかし、2021の緑はそのどちらの戦略も厳しい。
「とりあえず緑は全部スルー」というのがドラフトの定石になりそうなほどだ。
そうなると、「どうしても緑をやるしかない」というポジションについたとき、どのようなアーキタイプを目指せばいいのか、あらかじめ考えておく必要がある。
「多色ランプ戦略」は、2021のカードプールだと色マナソースがアンコモンにしか存在しないので、今回は言及しない。
基本的に、中堅以降のクリーチャーによるビートダウンを中心に考える。
緑のコモンで及第点の性能をもっているのは、実質3マナ3/3である「トリュフ嗅ぎ」と、コモンとしては破格の性能である「ラノワールの幻想家(3マナ2/2マナクリ 1ドロー)だろう。
また、「節くれの賢者(5マナ4/4到達)」が攻守ともにキーカードになりそうだ。
問題は2マナ域だ。
「うたた寝するティラノドン(2マナ3/3防衛 パワー4以上がいれば殴れる)」というクセのあるクリーチャーしかいないのは致命的な欠陥であり、これが「緑をやるべきでない最大の理由」だ。
2マナ域のマナクリーチャーすら存在しないのは、近年では珍しいんじゃないだろうか。
このマナ域は他の色に依存せざるを得ない。
コンバットトリックは、コモンの「2種類の巨大化系スペル」がそこそこ優秀に見えるが、残念ながら他の色のコンバットトリックがさらに優秀なので、相対的には見劣りする。
それでも戦略的には必須パーツなので、「剛力化(2マナ +4/+4修正)」あたりは3~6手目あたりで確保したい。
さて、これらを踏まえて現実的に成立しそうなアーキタイプは・・・・・
おそらく「赤緑ビートダウン」が筆頭だ。
理由は、やはり2マナ域だ。
基本セット2021には、そもそも質の高い2マナ域が不足しているので、それらの得点も高くなる。相方の色に2マナ域のすべてを依存するのは危険と考えるならば、やはり「うたた寝するティラノドン」を使わざるを得ないだろう。
そうなると、パワー4のクリーチャーをそれなりに確保する必要があるので、現実的にそれが可能なのは「赤」だけだ。
また、赤の1~2マナの除去が取れるなら、2マナクリーチャーを十分に確保できなかったとしても何とかなる。
次に可能性があるのは、「緑白ビートダウン」だ。
「緑白」ならば+1/+1カウンターを「うたた寝するティラノドン」に置くプランも取りやすいが、テンポを失わずにそれを実行できるかどうかが課題だ。
もともと白にはビートダウン向きの2マナ域が多いので、「うたた寝するティラノドン」はなるべく採用せずに組んだ方が良さそうだ。もちろん、前述のとおり2マナ域の得点はかなり高めなので、早い巡目から積極的に取りにいかなければならないが。
また、白には「抵抗の妙技(2マナ +1/+1カウンターとプロテクション付与)」という強力なコンバットトリックが存在する。この手のコンバットトリックは緑白ビートダウンで真価を発揮する。
繰り返しになるが、基本セット2021ドラフトは基本的に「緑はスルー」が正解。でもどうしてもやらなきゃならんポジションに座ったときは、しぶしぶ「緑赤」か「緑白」を目指して2マナ域を必死にかき集める。
しかも2/2か3/1、悪くても2/1あたりの殴りに行きやすいやつじゃないとあんまり意味ない。
あと、この環境は3マナ2/3や4マナ3/3が豊富なので、「炎血の野犬(2マナ1/2 2マナ払うと+2/+0修正)」はそこそこ強いかも。
とりあえず、環境初期の雑感はこんな感じ(´・ω・`)
ラクドス・サクリファイス / ヒストリック
2020年6月25日 Magic: The Gathering
最近はあまり見なくなったが、ヒストリックでも『ラクドス・サクリファイス』は悪くない性能だと思う。
---------------------------------------
【ラクドス・サクリファイス】
メインボード
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 大釜の使い魔 (ELD) 81
4 魔女のかまど (ELD) 237
4 初子さらい (ELD) 118
4 戦慄衆の解体者 (WAR) 194
4 忘れられた神々の僧侶 (RNA) 83
4 悲哀の徘徊者 (THB) 123
4 波乱の悪魔 (WAR) 204
3 死住まいの呼び声 (IKO) 78
2 実験の狂乱 (GRN) 99
3 寓話の小道 (ELD) 244
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
3 ロークスワイン城 (ELD) 241
5 沼 (SLD) 65
4 山 (SLD) 66
サイドボード
1 湧き出る源、ジェガンサ (IKO) 222
4 強迫 (M20) 97
4 苦悶の悔恨 (THB) 83
4 無情な行動 (IKO) 91
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
---------------------------------------
とりあえず、バージョン1として組んでみた。
「死住まいの呼び声」のギミックはかなり相性が良さそうだ。
「実験の狂乱」はお試し中だけど、感触としては悪くない。
「戦慄衆の解体者」のスロットはあんまり自信がないけれど、2マナ以下でこれよりも適切なカードがまだ見当たらない。
ヒストリック環境にアグロデッキが多いことも、「ラクドス・サクリファイス」にとっては追い風だと思う。
「死住まいの呼び声」のおかげで、「グルール」のようなデッキに対しても戦いやすい。
流石に「シミック・ネクサス」との相性は悪そうだけど、そこはサイドボードから何とかする。
ハンデス8枚が良いのかどうかは今後の実験しだいだけど、やることは同じだ。コンボを妨害して、時間をかせぎ、殴りきる。
M21で「漁る軟泥」が再録されるのは向かい風だけど、まあ当面は大丈夫だろう。多分。
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【ラクドス・サクリファイス】
メインボード
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 大釜の使い魔 (ELD) 81
4 魔女のかまど (ELD) 237
4 初子さらい (ELD) 118
4 戦慄衆の解体者 (WAR) 194
4 忘れられた神々の僧侶 (RNA) 83
4 悲哀の徘徊者 (THB) 123
4 波乱の悪魔 (WAR) 204
3 死住まいの呼び声 (IKO) 78
2 実験の狂乱 (GRN) 99
3 寓話の小道 (ELD) 244
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
3 ロークスワイン城 (ELD) 241
5 沼 (SLD) 65
4 山 (SLD) 66
サイドボード
1 湧き出る源、ジェガンサ (IKO) 222
4 強迫 (M20) 97
4 苦悶の悔恨 (THB) 83
4 無情な行動 (IKO) 91
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
---------------------------------------
とりあえず、バージョン1として組んでみた。
「死住まいの呼び声」のギミックはかなり相性が良さそうだ。
「実験の狂乱」はお試し中だけど、感触としては悪くない。
「戦慄衆の解体者」のスロットはあんまり自信がないけれど、2マナ以下でこれよりも適切なカードがまだ見当たらない。
ヒストリック環境にアグロデッキが多いことも、「ラクドス・サクリファイス」にとっては追い風だと思う。
「死住まいの呼び声」のおかげで、「グルール」のようなデッキに対しても戦いやすい。
流石に「シミック・ネクサス」との相性は悪そうだけど、そこはサイドボードから何とかする。
ハンデス8枚が良いのかどうかは今後の実験しだいだけど、やることは同じだ。コンボを妨害して、時間をかせぎ、殴りきる。
M21で「漁る軟泥」が再録されるのは向かい風だけど、まあ当面は大丈夫だろう。多分。
ヒストリックでミシック到達。
2020年6月23日 Magic: The Gathering コメント (2)
先週まではひたすらスタンダードをやっていたものの、2週間以上やっても連戦連敗してプラチナ帯の底辺から1ミリも動けず(´・ω・`)
もうスタンダードじゃ勝てないとあきらめて、ヒストリックへ。
先月から使っていた『死住まい赤単』を再び手に取った。
5月はBO1でミシックに到達したが、今回はサイドボードを練り込みたかったので、BO3へ。
結果、その日から5日でミシック到達・・・・。
わしゃヒストリックで生きていくよ(´・ω・`)
ミシック到達時点でのデッキリストは、こんな感じ。
--------------------------------------
【死住まい赤単】
メインボード
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 リムロックの騎士 (ELD) 137
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 義賊 (ELD) 138
3 舞台照らし (RNA) 107
2 死住まいの呼び声 (IKO) 78
3 砕骨の巨人 (ELD) 115
2 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
3 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
12 山 (THB) 253
2 エンバレス城 (ELD) 239
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
1 悪意の神殿 (THB) 247
サイドボード
2 喪心 (DAR) 81
2 無情な行動 (IKO) 91
2 溶岩コイル (GRN) 108
3 実験の狂乱 (GRN) 99
2 食らいつくし (THB) 90
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
2 死住まいの呼び声 (IKO) 78
--------------------------------------
プラチナ帯は、初期型(https://79315.diarynote.jp/202006190701363787/)でほぼ無敗で駆け抜けたものの、さすがにダイヤ帯から勝ちにくくなった。
本来、メインから食い物にしなければならない「遅いデッキ」に対して、かなり苦戦を強いられた。
通常の赤単よりもややミッドレンジに寄せていたうえに、クリーチャーのサイズが細いため、「ウーロ」を突破するのが難しかった。
これを解消するために、全体のゲームプランを見直すことにした。
--------------------------------------
【メイン・サイドのゲームプラン】
メインボードは、「軽量クリーチャー+エンバレスの宝剣」というオーソドックスなものに切り替えた。
ブン回れば、どのデッキに対しても必殺のプランになり得るので、メインボードの戦略としては理にかなっている。
サイドボード後は、クリーチャー主体のデッキに対して「コントロールプラン」に切り替える。
それ以外に対しては、メインボードのプランでそのまま戦う。
基本はそれだけ。
--------------------------------------
【デッキの雑感】
ほぼ赤単であるがゆえに、安定した動きができるのは大きなメリットだと思う。
ダイヤ帯をウロウロしているときに「グルール」にも浮気してみたんだけど、やはり色マナ事故でマリガンするケースが多い。
長いラウンドであればあるほど、「グルール」は苦しいと感じた。
一般的な「赤単」では、「グルール」や「白単ライフ」などにはなるべく当たりたくないものだけど、「死住まい赤単」なら怖くない。
どんな絶望的な盤面でも「死住まい鎖回しコンボ」でひっくり返すチャンスがあるし、サイド後は相性が逆転する。
2マナ域の選択は相当悩んだけど、最終的には「リムロックの騎士」を選んだ。
全体的にクリーチャーが細いので、相手のタフネス3~4を突破できる手段が欲しかった。
実際に試してみて、かなり良い選択だったと実感している。
メインボードの「宝剣プラン」ともかみ合うし。
「舞台照らし」の採用は、デッキの完成度を大きく底上げした。
サイド後のコントロールプランでは3マナでキャストしても十分に強かった。
「食らいつくし」を試しに採用してみたものの、「追放」が役に立つ場面はかなり多かった。
重いけど、これで除去したい対象もだいたい高コストなので、今のところは気にならない。
--------------------------------------
正直、デッキはまだまだ練りこみきれていない部分もあるので、また数日で大きく変わるかも(´・ω・`)
もうスタンダードじゃ勝てないとあきらめて、ヒストリックへ。
先月から使っていた『死住まい赤単』を再び手に取った。
5月はBO1でミシックに到達したが、今回はサイドボードを練り込みたかったので、BO3へ。
結果、その日から5日でミシック到達・・・・。
わしゃヒストリックで生きていくよ(´・ω・`)
ミシック到達時点でのデッキリストは、こんな感じ。
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【死住まい赤単】
メインボード
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 リムロックの騎士 (ELD) 137
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 義賊 (ELD) 138
3 舞台照らし (RNA) 107
2 死住まいの呼び声 (IKO) 78
3 砕骨の巨人 (ELD) 115
2 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
3 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
12 山 (THB) 253
2 エンバレス城 (ELD) 239
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
1 悪意の神殿 (THB) 247
サイドボード
2 喪心 (DAR) 81
2 無情な行動 (IKO) 91
2 溶岩コイル (GRN) 108
3 実験の狂乱 (GRN) 99
2 食らいつくし (THB) 90
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
2 死住まいの呼び声 (IKO) 78
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プラチナ帯は、初期型(https://79315.diarynote.jp/202006190701363787/)でほぼ無敗で駆け抜けたものの、さすがにダイヤ帯から勝ちにくくなった。
本来、メインから食い物にしなければならない「遅いデッキ」に対して、かなり苦戦を強いられた。
通常の赤単よりもややミッドレンジに寄せていたうえに、クリーチャーのサイズが細いため、「ウーロ」を突破するのが難しかった。
これを解消するために、全体のゲームプランを見直すことにした。
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【メイン・サイドのゲームプラン】
メインボードは、「軽量クリーチャー+エンバレスの宝剣」というオーソドックスなものに切り替えた。
ブン回れば、どのデッキに対しても必殺のプランになり得るので、メインボードの戦略としては理にかなっている。
サイドボード後は、クリーチャー主体のデッキに対して「コントロールプラン」に切り替える。
それ以外に対しては、メインボードのプランでそのまま戦う。
基本はそれだけ。
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【デッキの雑感】
ほぼ赤単であるがゆえに、安定した動きができるのは大きなメリットだと思う。
ダイヤ帯をウロウロしているときに「グルール」にも浮気してみたんだけど、やはり色マナ事故でマリガンするケースが多い。
長いラウンドであればあるほど、「グルール」は苦しいと感じた。
一般的な「赤単」では、「グルール」や「白単ライフ」などにはなるべく当たりたくないものだけど、「死住まい赤単」なら怖くない。
どんな絶望的な盤面でも「死住まい鎖回しコンボ」でひっくり返すチャンスがあるし、サイド後は相性が逆転する。
2マナ域の選択は相当悩んだけど、最終的には「リムロックの騎士」を選んだ。
全体的にクリーチャーが細いので、相手のタフネス3~4を突破できる手段が欲しかった。
実際に試してみて、かなり良い選択だったと実感している。
メインボードの「宝剣プラン」ともかみ合うし。
「舞台照らし」の採用は、デッキの完成度を大きく底上げした。
サイド後のコントロールプランでは3マナでキャストしても十分に強かった。
「食らいつくし」を試しに採用してみたものの、「追放」が役に立つ場面はかなり多かった。
重いけど、これで除去したい対象もだいたい高コストなので、今のところは気にならない。
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正直、デッキはまだまだ練りこみきれていない部分もあるので、また数日で大きく変わるかも(´・ω・`)
「死住まい赤単」その3 / ヒストリックBO3
2020年6月20日 Magic: The Gathering
更地にカーンが板!!!!
というわけで、「死住まい赤単」でひとまずダイヤ3まで辿り着いた。
今日はもう眠いからおしまい(´・ω・`)
クリーチャーデッキに対して効果的なサイドプランを見つけたので、BO3でもほとんど負けなくなった。
----------------------------------
【死住まい赤単】
メインボード
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 義賊 (ELD) 138
4 遁走する蒸気族 (GRN) 115
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 死住まいの呼び声 (IKO) 78
4 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
2 悪意の神殿 (THB) 247
2 エンバレス城 (ELD) 239
12 山 (UND) 94
サイドボード
4 強迫 (M20) 97
2 喪心 (DAR) 81
1 無情な行動 (IKO) 91
3 溶岩コイル (GRN) 108
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
3 ウルザの後継、カーン (DAR) 1
----------------------------------
メインボードは、「エンバレスの宝剣」が無いこと以外はオーソドックスな構成。
最初はいろんなカードを散らして入れてたけど、ブラッシュアップしていくうちに4枚ずつの美しいリストになった。
しばらく「遁走する蒸気族」の代わりに「リックス・マーディの歓楽者」を採用していたんだけど、こいつで3枚引く場面がただの一度も訪れなかった。
「遁走する蒸気族」は、なんだかんだ突破力があるので、無難に採用した。
「エンバレスの宝剣」の不採用については、コンセプト的な理由で「朱地洞の族長、トーブラン」の方を優先したことも理由の一つだけど、むしろサイドプランとの兼ね合いが大きい。
どんなデッキが相手でも、サイド後の「宝剣」は必ず弱体化するので、割り切ってスペースを空けた方が、このデッキにとってはメリットありそう。
「グルール」や「4色人間」などのクリーチャーデッキに対しては、サイドから「除去」と「カーン」を入れてミッドレンジプランで戦う。
----------------------------------
グルールなどに対するサイドイン・アウト
【OUT】
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 義賊 (ELD) 138
3 炎樹族の使者 (GTC) 216
【IN】
2 喪心 (DAR) 81
1 無情な行動 (IKO) 91
3 溶岩コイル (GRN) 108
3 ウルザの後継、カーン (DAR) 1
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
----------------------------------
サイド後は、お互いに除去をサイドインして消耗戦になることが多いので、「更地にカーン」がめっちゃ強い。
このデッキは、「死住まい」コンボのおかげで一般的な赤単よりも除去性能が高いため、「カーン」の独壇場を作りやすい。また、黒い確定除去をサイドインできるのも大きい。
「軍勢の戦親分」も消耗戦に強いので、相手によってサイドインする。
この「更地にカーン」プランに切り替えてからは、「グルール」や「4色人間」に対しても、かなり楽に勝てるようになった。
「喪心」を入れている理由は、「無情な行動」だと「白単鋼」に対してイマイチっぽいから。
コントロールに対しては、「強迫」で相手の対処手段を抜きつつ、アグロプランで勝つのが基本。
とはいえ、相手も軽い除去をサイドインしてくるので、「カーン」もサイドインしておくと良い。
「トーブラン」はあんまり強くないので、少し減らす。
----------------------------------
コントロールなどに対するサイドイン・アウト
【OUT】
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
2 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
2 狂信的扇動者 (RIX) 101
1 遁走する蒸気族 (GRN) 115
【IN】
4 強迫 (M20) 97
3 ウルザの後継、カーン (DAR) 1
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
----------------------------------
アウトするカードは、相手によって微妙に異なるけど、入れるカードは基本的に同じ。
コンボデッキに対しては「カーン」をインせずに「遁走する蒸気族」と「トーブラン」を残す。
また、ネクサスに対してはフォグ系のスペルを警戒して「砕骨の巨人」を残す。
というわけで、「死住まい赤単」でひとまずダイヤ3まで辿り着いた。
今日はもう眠いからおしまい(´・ω・`)
クリーチャーデッキに対して効果的なサイドプランを見つけたので、BO3でもほとんど負けなくなった。
----------------------------------
【死住まい赤単】
メインボード
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 義賊 (ELD) 138
4 遁走する蒸気族 (GRN) 115
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 死住まいの呼び声 (IKO) 78
4 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
2 悪意の神殿 (THB) 247
2 エンバレス城 (ELD) 239
12 山 (UND) 94
サイドボード
4 強迫 (M20) 97
2 喪心 (DAR) 81
1 無情な行動 (IKO) 91
3 溶岩コイル (GRN) 108
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
3 ウルザの後継、カーン (DAR) 1
----------------------------------
メインボードは、「エンバレスの宝剣」が無いこと以外はオーソドックスな構成。
最初はいろんなカードを散らして入れてたけど、ブラッシュアップしていくうちに4枚ずつの美しいリストになった。
しばらく「遁走する蒸気族」の代わりに「リックス・マーディの歓楽者」を採用していたんだけど、こいつで3枚引く場面がただの一度も訪れなかった。
「遁走する蒸気族」は、なんだかんだ突破力があるので、無難に採用した。
「エンバレスの宝剣」の不採用については、コンセプト的な理由で「朱地洞の族長、トーブラン」の方を優先したことも理由の一つだけど、むしろサイドプランとの兼ね合いが大きい。
どんなデッキが相手でも、サイド後の「宝剣」は必ず弱体化するので、割り切ってスペースを空けた方が、このデッキにとってはメリットありそう。
「グルール」や「4色人間」などのクリーチャーデッキに対しては、サイドから「除去」と「カーン」を入れてミッドレンジプランで戦う。
----------------------------------
グルールなどに対するサイドイン・アウト
【OUT】
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 義賊 (ELD) 138
3 炎樹族の使者 (GTC) 216
【IN】
2 喪心 (DAR) 81
1 無情な行動 (IKO) 91
3 溶岩コイル (GRN) 108
3 ウルザの後継、カーン (DAR) 1
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
----------------------------------
サイド後は、お互いに除去をサイドインして消耗戦になることが多いので、「更地にカーン」がめっちゃ強い。
このデッキは、「死住まい」コンボのおかげで一般的な赤単よりも除去性能が高いため、「カーン」の独壇場を作りやすい。また、黒い確定除去をサイドインできるのも大きい。
「軍勢の戦親分」も消耗戦に強いので、相手によってサイドインする。
この「更地にカーン」プランに切り替えてからは、「グルール」や「4色人間」に対しても、かなり楽に勝てるようになった。
「喪心」を入れている理由は、「無情な行動」だと「白単鋼」に対してイマイチっぽいから。
コントロールに対しては、「強迫」で相手の対処手段を抜きつつ、アグロプランで勝つのが基本。
とはいえ、相手も軽い除去をサイドインしてくるので、「カーン」もサイドインしておくと良い。
「トーブラン」はあんまり強くないので、少し減らす。
----------------------------------
コントロールなどに対するサイドイン・アウト
【OUT】
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
2 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
2 狂信的扇動者 (RIX) 101
1 遁走する蒸気族 (GRN) 115
【IN】
4 強迫 (M20) 97
3 ウルザの後継、カーン (DAR) 1
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
----------------------------------
アウトするカードは、相手によって微妙に異なるけど、入れるカードは基本的に同じ。
コンボデッキに対しては「カーン」をインせずに「遁走する蒸気族」と「トーブラン」を残す。
また、ネクサスに対してはフォグ系のスペルを警戒して「砕骨の巨人」を残す。
ラクドス「鎖回し+死住まいの呼び声」デッキをいろいろ調整してみた。その2
-------------------------------------------
メインデッキ
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 義賊 (ELD) 138
3 リックス・マーディの歓楽者 (RNA) 109
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 死住まいの呼び声 (IKO) 78
4 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
1 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
2 悪意の神殿 (THB) 247
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
2 エンバレス城 (ELD) 239
12 山 (UND) 94
サイドボード
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
2 無情な行動 (IKO) 91
3 暴れ回るフェロキドン (XLN) 154
2 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
4 溶岩コイル (GRN) 108
2 焦がし吐き (M20) 159
-------------------------------------------
【メインボード】
「戦慄衆の解体者」は悪いパーツではないものの、やはりマナベースへの負担を考慮してリストラ。
「炎樹族の使者」からプレイできない“ちぐはぐ感”も気になった。
代わりに、サイドボードにあった「義賊」をメインに昇格。
突破力を補強するために、「エンバレスの宝剣」を1枚だけ挿した。
ブン回りパターンは期待できないが、この1枚で勝ってしまうゲームもあるのは事実。
「エンバレスの宝剣」はサイドプランで重要なので、サイドボードの枚数調整の意味もある。
【サイドボード】
サイドボードは、ほぼ赤いカードで構成。
もともとは、コントロールやコンボに対して「ドリルビット」で妨害するプランだったけど、結局のところ重要なのは「クロック」なので、よりアグレッシブに振った方が良いと結論。
「焦がし吐き」と「軍勢の戦親分」を投入してマナカーブを低く調整し、「エンバレスの宝剣」でクロックを加速させるプランとした。
1マナ域が多い方が「死住まいの呼び声」で「1+2マナ域」を戻しやすいところもポイント。
また、「エンバレスの宝剣」は、苦手な「ラクドスサクリファイス」に対する勝ちパターンの一つ。
「暴れ回るフェロキドン」は、結構いろんなデッキに対して入れる。
「白単ライフ」、「ラクドスサクリファイス」、「エスパーコントロール」、「アゾリウスコントロール」など。
「グルール」や「人間」などのアグロデッキに対しては、2マナ域の除去を投入。
「アクロス戦争」はこれらに対してかなり効くので、個人的にはかなり好きなんだけど、全体的に軽いカードをサイドアウトしてしまうので、サイドインするのも軽い除去が良い。
普通の「アナックス赤単」なら軽いクリーチャーを突破させて殴り勝つプランしか無いので、「アクロス戦争」がベストカードだった。
一方、「死住まい型」はゲームプランもマナカーブも少し異なるので、サイド後はやや遅いゲームプランをとる。
なんとなく、赤単のサイドプランは、対応力を広げるよりも、相手によって速度を調整する方が理にかなっている気がする。
-------------------------------------------
メインデッキ
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 義賊 (ELD) 138
3 リックス・マーディの歓楽者 (RNA) 109
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 死住まいの呼び声 (IKO) 78
4 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
1 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
2 悪意の神殿 (THB) 247
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
2 エンバレス城 (ELD) 239
12 山 (UND) 94
サイドボード
2 軍勢の戦親分 (GRN) 109
2 無情な行動 (IKO) 91
3 暴れ回るフェロキドン (XLN) 154
2 エンバレスの宝剣 (ELD) 120
4 溶岩コイル (GRN) 108
2 焦がし吐き (M20) 159
-------------------------------------------
【メインボード】
「戦慄衆の解体者」は悪いパーツではないものの、やはりマナベースへの負担を考慮してリストラ。
「炎樹族の使者」からプレイできない“ちぐはぐ感”も気になった。
代わりに、サイドボードにあった「義賊」をメインに昇格。
突破力を補強するために、「エンバレスの宝剣」を1枚だけ挿した。
ブン回りパターンは期待できないが、この1枚で勝ってしまうゲームもあるのは事実。
「エンバレスの宝剣」はサイドプランで重要なので、サイドボードの枚数調整の意味もある。
【サイドボード】
サイドボードは、ほぼ赤いカードで構成。
もともとは、コントロールやコンボに対して「ドリルビット」で妨害するプランだったけど、結局のところ重要なのは「クロック」なので、よりアグレッシブに振った方が良いと結論。
「焦がし吐き」と「軍勢の戦親分」を投入してマナカーブを低く調整し、「エンバレスの宝剣」でクロックを加速させるプランとした。
1マナ域が多い方が「死住まいの呼び声」で「1+2マナ域」を戻しやすいところもポイント。
また、「エンバレスの宝剣」は、苦手な「ラクドスサクリファイス」に対する勝ちパターンの一つ。
「暴れ回るフェロキドン」は、結構いろんなデッキに対して入れる。
「白単ライフ」、「ラクドスサクリファイス」、「エスパーコントロール」、「アゾリウスコントロール」など。
「グルール」や「人間」などのアグロデッキに対しては、2マナ域の除去を投入。
「アクロス戦争」はこれらに対してかなり効くので、個人的にはかなり好きなんだけど、全体的に軽いカードをサイドアウトしてしまうので、サイドインするのも軽い除去が良い。
普通の「アナックス赤単」なら軽いクリーチャーを突破させて殴り勝つプランしか無いので、「アクロス戦争」がベストカードだった。
一方、「死住まい型」はゲームプランもマナカーブも少し異なるので、サイド後はやや遅いゲームプランをとる。
なんとなく、赤単のサイドプランは、対応力を広げるよりも、相手によって速度を調整する方が理にかなっている気がする。
Jumpstart、結構やばいかも。その2
2020年6月18日 Magic: The Gathering「才気ある霊基体」か。
ようやくヒストリックの黒単にマシな2マナ域が入るようだ。
ほとんどの2マナ域は、ヒストリックのアグロ環境に向いてなかったので、黒単にとっては致命的なパーツ不足だった。
逆に、これ以外のパーツはほぼ全部そろってたので、これで黒単がテンパイしたと言って良いかも?
「ムルダヤの巫女」は、ゴロスに入るのかな?
どちらかと言えば「緑単ウラモグ」用か?
「精霊龍、ウギン(M21)」や「面晶体の記録庫(Jumpstart)」も再録が決まっているので、エルドラージランプは普通に組めそう。
環境に合うかどうかは知らんけど、『ゴロス』に対抗するコントロールになり得るのは大きい。
「若き紅蓮術士」の再録も、パイオニアのイゼットフェニックスにかなり近づく要素だ。
まぁ、「宝船の巡航」が無いとパワー不足っぽいけど、この辺は「パイオニアマスターズ」で収録される可能性が高いかも。
ヒストリックは、強力なデッキのキーカードを禁止するよりも、別のパワーカードを再録して、対抗できる強力なデッキを作らせるような方向でかじ取りしてるのかな?
とても良いと思います。
ようやくヒストリックの黒単にマシな2マナ域が入るようだ。
ほとんどの2マナ域は、ヒストリックのアグロ環境に向いてなかったので、黒単にとっては致命的なパーツ不足だった。
逆に、これ以外のパーツはほぼ全部そろってたので、これで黒単がテンパイしたと言って良いかも?
「ムルダヤの巫女」は、ゴロスに入るのかな?
どちらかと言えば「緑単ウラモグ」用か?
「精霊龍、ウギン(M21)」や「面晶体の記録庫(Jumpstart)」も再録が決まっているので、エルドラージランプは普通に組めそう。
環境に合うかどうかは知らんけど、『ゴロス』に対抗するコントロールになり得るのは大きい。
「若き紅蓮術士」の再録も、パイオニアのイゼットフェニックスにかなり近づく要素だ。
まぁ、「宝船の巡航」が無いとパワー不足っぽいけど、この辺は「パイオニアマスターズ」で収録される可能性が高いかも。
ヒストリックは、強力なデッキのキーカードを禁止するよりも、別のパワーカードを再録して、対抗できる強力なデッキを作らせるような方向でかじ取りしてるのかな?
とても良いと思います。
ラクドス「鎖回し+死住まいの呼び声」デッキをいろいろ調整してみた。
-------------------------------------------
メインデッキ
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
1 不気味な修練者 (WAR) 130
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 戦慄衆の解体者 (WAR) 194
3 リックス・マーディの歓楽者 (RNA) 109
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 死住まいの呼び声 (IKO) 78
4 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
2 悪意の神殿 (THB) 247
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
2 古代の聖塔 (CONF) 141
12 山 (UND) 94
サイドボード
4 義賊 (ELD) 138
2 炎の侍祭、チャンドラ (M20) 126
4 ドリルビット (RNA) 73
1 アクロス戦争 (THB) 124
2 喪心 (DAR) 81
2 無情な行動 (IKO) 91
-------------------------------------------
【環境分析】
基本的にはアグロデッキが多め。
「グルール」、「白単鋼」、「4色人間」、「赤単アナックス」、「赤単バーン」、「緑単」あたりが主流。なかなか多様性がある。
ミッドレンジは「ラクドス・サクリファイス」の一択。
遅いデッキでは、「ゴロス」がやっぱり多いけど、「エスパーコントロール」のファン層もそこそこいる。
コンボデッキとしては、BO3限定で「ネクサス」が生息。
「緑単ランプ」はカテゴリー的にコンボっぽいけど、これもそこそこ人気がある。「ウラモグ」のファン層と断定。
だいたいこんな感じだろうか。
とはいえ、それ以外にも雑多なデッキに結構あたる。
メタゲームで優位な立場に立つことも重要だけど、単純なデッキポテンシャルも大事にしたい。
もともと、アグロデッキの中では「赤単アナックス」と「グルール」が頭一つ抜けている印象があった。
サイドボードも含めれば、「グルール」が少し上を行っている気がする。
そんな中、「死住まいの呼び声」をタッチした「赤単アナックス」のリストが出回った。
「赤単アナックス」は、「グルール」と同じような動きを単色で実行できていたものの、肝心の「グルール」に対してはやや不利だった。
しかし、「死住まいの呼び声」と「ゴブリンの鎖回し」を内蔵したことによって、相性を大幅に改善することが出来た。
【メインボード】
実際に「アナックス タッチ死住まい」を回してみると、基本的にはアグロの動きをするものの、「鎖回し」のコンボのおかげで、アグロに対して「ミッドレンジ」のような立ち回りが出来るようになっていた。
ただし、そのゲームプランでは「エンバレスの宝剣」があまり強くなく、もともと「ゴブリンの鎖回し」と相性が良い「朱地洞の族長、トーブラン」の方が、強いタイミングが多かった。
なので、思い切って「宝剣」を全抜きし、「朱地洞の族長、トーブラン」と火力をメインに構築しなおした。
「鍛冶で鍛えられしアナックス」は全抜きして、代わりに「砕骨の巨人」をフル投入した。
アグロプランで強い「舞台照らし」は採用せず、安定感を向上させる「リックス・マーディの歓楽者」を優先した。
このデッキは普通の赤単より少し重めなので、「遁走する蒸気族」はあんまり強くない。
特にサイド後は黒いパーツが増えるので、なおさら弱くなる。
あらゆる場面で「戦慄衆の解体者」の方が強いし、「死住まいの呼び声」とも相性が良い。
問題は、黒マナカウントが足りないところだけど、そこは「古代の聖塔」を2枚だけ入れて、何とか黒マナソースを12枚にした。
ちょっと苦しいけど、まぁ許容範囲だ。
【サイドボード】
サイドボードの「ドリルビット」は、コンボデッキや遅いデッキ全般に強い。
「炎の侍祭、チャンドラ」で、「死住まいの呼び声」と「ドリルビット」をフラッシュバックすることも可能だ。
遅いデッキに対しては、ミッドレンジ寄りのメインボードを、アグロ寄りに切り替える必要があるので、4枚の「義賊」は最も適したパーツだ。
クリーチャーデッキに対しては、軽い除去を入れる。
「確定除去」を追加できるのは、赤単には無かった強みだ。
ちなみに「ゴブリンの廃墟飛ばし」は、4マナってのが重いので不採用。マナ域の頂点は「トーブラン」だけでいい。
多分、「ドリルビット」の方がいろんなデッキに強そう。
「ドリルピット」は、「強迫」と2枚ずつ散らすか悩み中。
-------------------------------------------
メインデッキ
4 狂信的扇動者 (RIX) 101
4 熱烈な勇者 (ELD) 124
1 不気味な修練者 (WAR) 130
4 炎樹族の使者 (GTC) 216
4 戦慄衆の解体者 (WAR) 194
3 リックス・マーディの歓楽者 (RNA) 109
4 砕骨の巨人 (ELD) 115
4 ゴブリンの鎖回し (DAR) 129
4 死住まいの呼び声 (IKO) 78
4 朱地洞の族長、トーブラン (ELD) 147
2 悪意の神殿 (THB) 247
4 血の墓所 (RNA) 245
4 竜髑髏の山頂 (XLN) 252
2 古代の聖塔 (CONF) 141
12 山 (UND) 94
サイドボード
4 義賊 (ELD) 138
2 炎の侍祭、チャンドラ (M20) 126
4 ドリルビット (RNA) 73
1 アクロス戦争 (THB) 124
2 喪心 (DAR) 81
2 無情な行動 (IKO) 91
-------------------------------------------
【環境分析】
基本的にはアグロデッキが多め。
「グルール」、「白単鋼」、「4色人間」、「赤単アナックス」、「赤単バーン」、「緑単」あたりが主流。なかなか多様性がある。
ミッドレンジは「ラクドス・サクリファイス」の一択。
遅いデッキでは、「ゴロス」がやっぱり多いけど、「エスパーコントロール」のファン層もそこそこいる。
コンボデッキとしては、BO3限定で「ネクサス」が生息。
「緑単ランプ」はカテゴリー的にコンボっぽいけど、これもそこそこ人気がある。「ウラモグ」のファン層と断定。
だいたいこんな感じだろうか。
とはいえ、それ以外にも雑多なデッキに結構あたる。
メタゲームで優位な立場に立つことも重要だけど、単純なデッキポテンシャルも大事にしたい。
もともと、アグロデッキの中では「赤単アナックス」と「グルール」が頭一つ抜けている印象があった。
サイドボードも含めれば、「グルール」が少し上を行っている気がする。
そんな中、「死住まいの呼び声」をタッチした「赤単アナックス」のリストが出回った。
「赤単アナックス」は、「グルール」と同じような動きを単色で実行できていたものの、肝心の「グルール」に対してはやや不利だった。
しかし、「死住まいの呼び声」と「ゴブリンの鎖回し」を内蔵したことによって、相性を大幅に改善することが出来た。
【メインボード】
実際に「アナックス タッチ死住まい」を回してみると、基本的にはアグロの動きをするものの、「鎖回し」のコンボのおかげで、アグロに対して「ミッドレンジ」のような立ち回りが出来るようになっていた。
ただし、そのゲームプランでは「エンバレスの宝剣」があまり強くなく、もともと「ゴブリンの鎖回し」と相性が良い「朱地洞の族長、トーブラン」の方が、強いタイミングが多かった。
なので、思い切って「宝剣」を全抜きし、「朱地洞の族長、トーブラン」と火力をメインに構築しなおした。
「鍛冶で鍛えられしアナックス」は全抜きして、代わりに「砕骨の巨人」をフル投入した。
アグロプランで強い「舞台照らし」は採用せず、安定感を向上させる「リックス・マーディの歓楽者」を優先した。
このデッキは普通の赤単より少し重めなので、「遁走する蒸気族」はあんまり強くない。
特にサイド後は黒いパーツが増えるので、なおさら弱くなる。
あらゆる場面で「戦慄衆の解体者」の方が強いし、「死住まいの呼び声」とも相性が良い。
問題は、黒マナカウントが足りないところだけど、そこは「古代の聖塔」を2枚だけ入れて、何とか黒マナソースを12枚にした。
ちょっと苦しいけど、まぁ許容範囲だ。
【サイドボード】
サイドボードの「ドリルビット」は、コンボデッキや遅いデッキ全般に強い。
「炎の侍祭、チャンドラ」で、「死住まいの呼び声」と「ドリルビット」をフラッシュバックすることも可能だ。
遅いデッキに対しては、ミッドレンジ寄りのメインボードを、アグロ寄りに切り替える必要があるので、4枚の「義賊」は最も適したパーツだ。
クリーチャーデッキに対しては、軽い除去を入れる。
「確定除去」を追加できるのは、赤単には無かった強みだ。
ちなみに「ゴブリンの廃墟飛ばし」は、4マナってのが重いので不採用。マナ域の頂点は「トーブラン」だけでいい。
多分、「ドリルビット」の方がいろんなデッキに強そう。
「ドリルピット」は、「強迫」と2枚ずつ散らすか悩み中。
Jumpstart、結構やばいかも。
2020年6月18日 Magic: The Gathering
Jumpstartはリミテッド特化のセットらしいので、プレイアブルなカードは少ないんだろうなぁと思って眺めていたら、
「探検」
「花の壁」
やばいの見つけた(;´Д`)
「探検」がヒストリックに与える影響はかなり大きい。
もちろん、『ゴロス』を強化するという意味だ。
これは、現存の『ゴロス』に入っている「成長のらせん」の枚数が増えるだけ・・・・という意味ではない。
「探検」の登場によって、「ヨーリオン型ゴロス」の安定感が飛躍的に向上することが大きい。
もともと『ゴロス』の構成は、相棒「ヨーリオン」と相性が良い。
しかし、80枚デッキにすることで、「成長のらせん」から入るベストムーブの確率を下げてしまうことが課題だった。
アグロが多いヒストリック環境において、このデメリットを許容するのは難しかった。
しかし、「探検」によってその問題は解決する。
相棒のルール変更後も、相棒としての「ヨーリオン」の強さは十分なものだ。
それに加え、「花の壁」の登場は『ヨーリオン型』をさらに後押しするだろう。
「アグロ対策」と「ヨーリオンシナジーの強化」の両方を、この1枚で成し遂げてくれるからだ。
あとは「スラーグ牙」も結構やばい。
ヨーリオン型になることで、「ハイドロイド混成体」すらメインに入らなくなるかもしれん。
まぁ、現状でも『ゴロス』のせいでコントロールが勝ち上がれない環境になってるので、「死者の原野」は再停止あるんじゃないかな。
「多様性があるのはアグロデッキだけ」という謎環境になりつつあるし。
「探検」
「花の壁」
やばいの見つけた(;´Д`)
「探検」がヒストリックに与える影響はかなり大きい。
もちろん、『ゴロス』を強化するという意味だ。
これは、現存の『ゴロス』に入っている「成長のらせん」の枚数が増えるだけ・・・・という意味ではない。
「探検」の登場によって、「ヨーリオン型ゴロス」の安定感が飛躍的に向上することが大きい。
もともと『ゴロス』の構成は、相棒「ヨーリオン」と相性が良い。
しかし、80枚デッキにすることで、「成長のらせん」から入るベストムーブの確率を下げてしまうことが課題だった。
アグロが多いヒストリック環境において、このデメリットを許容するのは難しかった。
しかし、「探検」によってその問題は解決する。
相棒のルール変更後も、相棒としての「ヨーリオン」の強さは十分なものだ。
それに加え、「花の壁」の登場は『ヨーリオン型』をさらに後押しするだろう。
「アグロ対策」と「ヨーリオンシナジーの強化」の両方を、この1枚で成し遂げてくれるからだ。
あとは「スラーグ牙」も結構やばい。
ヨーリオン型になることで、「ハイドロイド混成体」すらメインに入らなくなるかもしれん。
まぁ、現状でも『ゴロス』のせいでコントロールが勝ち上がれない環境になってるので、「死者の原野」は再停止あるんじゃないかな。
「多様性があるのはアグロデッキだけ」という謎環境になりつつあるし。
スゥルタイ・アドベンチャー / スタンダード
2020年6月16日 Magic: The Gathering
「ティムール・アドベンチャー」は、「ジャンドサクリファイス」と「ティムール再生」に弱いため、メタゲームでの立ち位置は極めて悪い。
一方で、デッキパワー自体はそれほど低くないので、構成を少し変えたり、サイドボードを工夫すれば相性を改善できるかもしれない。
そこで実験しているのが、この「スゥルタイ・アドベンチャー」だ。
------------------------------------
メインボード
4 エッジウォールの亭主 (ELD) 151
4 思考消去 (GRN) 206
4 幸運のクローバー (ELD) 226
3 暴君の嘲笑 (WAR) 225
4 願いのフェイ (ELD) 44
4 厚かましい借り手 (ELD) 39
4 恋煩いの野獣 (ELD) 165
4 豆の木の巨人 (ELD) 149
3 戦争の犠牲 (WAR) 187
4 ゼイゴスのトライオーム (IKO) 259
2 寓話の小道 (ELD) 244
2 ロークスワイン城 (ELD) 241
3 湿った墓 (GRN) 259
4 草むした墓 (GRN) 253
3 繁殖池 (RNA) 246
3 島 (THB) 251
2 沼 (THB) 252
3 森 (THB) 254
サイドボード
3 強迫 (M20) 97
2 霊気の疾風 (M20) 42
2 無情な行動 (IKO) 91
1 伝承の収集者、タミヨウ (WAR) 220
1 永遠神の投入 (WAR) 196
1 絶滅の契機 (IKO) 88
1 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
1 煤の儀式 (GRN) 84
1 漂流自我 (GRN) 212
1 戦争の犠牲 (WAR) 187
1 影槍 (THB) 236
------------------------------------
ハンデスからの「戦争の犠牲」は、今の環境なら強力だ。
問題なのは、ほとんどの「戦争の犠牲」デッキが、そこからの消耗戦を勝ちきれないところだ。「スゥルタイ・コントロール」がまさにそれだ。
一方、「スゥルタイ・ランプ」のようなパワーデッキでは、アグロにスピード負けする上に、「ティムール再生」には手も足も出ない。
そもそも、これらのデッキの要である「ウーロ」は、「初子さらい」との相性が極めて悪い。
その点、「アドベンチャー」系のデッキはもともと消耗戦に強い。
サイドからハンデスを追加すれば、「ティムール再生」とも悪くないゲームになるだろう。
ティムールとの大きな差は、「僻境への脱出」によるアドバンテージだろう。
これに関しては「ロークスワイン城」や「戦争の犠牲」である程度はカバーできるかもしれない。
一方で、「戦争の犠牲」の存在は様々なデッキに対する相性を改善してくれるので、トータルではプラスに働くはずだ。
サイドボードにはまだまだ練り込みが必要だ。
例えばティムールでは「影槍」が重要なパーツであったが、スゥルタイなら他にも強いパーツがあるかもしれない。
スゥルタイカラーの他のデッキには失望しっぱなしだったけど、このデッキは今のところ感触が良い。
一方で、デッキパワー自体はそれほど低くないので、構成を少し変えたり、サイドボードを工夫すれば相性を改善できるかもしれない。
そこで実験しているのが、この「スゥルタイ・アドベンチャー」だ。
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メインボード
4 エッジウォールの亭主 (ELD) 151
4 思考消去 (GRN) 206
4 幸運のクローバー (ELD) 226
3 暴君の嘲笑 (WAR) 225
4 願いのフェイ (ELD) 44
4 厚かましい借り手 (ELD) 39
4 恋煩いの野獣 (ELD) 165
4 豆の木の巨人 (ELD) 149
3 戦争の犠牲 (WAR) 187
4 ゼイゴスのトライオーム (IKO) 259
2 寓話の小道 (ELD) 244
2 ロークスワイン城 (ELD) 241
3 湿った墓 (GRN) 259
4 草むした墓 (GRN) 253
3 繁殖池 (RNA) 246
3 島 (THB) 251
2 沼 (THB) 252
3 森 (THB) 254
サイドボード
3 強迫 (M20) 97
2 霊気の疾風 (M20) 42
2 無情な行動 (IKO) 91
1 伝承の収集者、タミヨウ (WAR) 220
1 永遠神の投入 (WAR) 196
1 絶滅の契機 (IKO) 88
1 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
1 煤の儀式 (GRN) 84
1 漂流自我 (GRN) 212
1 戦争の犠牲 (WAR) 187
1 影槍 (THB) 236
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ハンデスからの「戦争の犠牲」は、今の環境なら強力だ。
問題なのは、ほとんどの「戦争の犠牲」デッキが、そこからの消耗戦を勝ちきれないところだ。「スゥルタイ・コントロール」がまさにそれだ。
一方、「スゥルタイ・ランプ」のようなパワーデッキでは、アグロにスピード負けする上に、「ティムール再生」には手も足も出ない。
そもそも、これらのデッキの要である「ウーロ」は、「初子さらい」との相性が極めて悪い。
その点、「アドベンチャー」系のデッキはもともと消耗戦に強い。
サイドからハンデスを追加すれば、「ティムール再生」とも悪くないゲームになるだろう。
ティムールとの大きな差は、「僻境への脱出」によるアドバンテージだろう。
これに関しては「ロークスワイン城」や「戦争の犠牲」である程度はカバーできるかもしれない。
一方で、「戦争の犠牲」の存在は様々なデッキに対する相性を改善してくれるので、トータルではプラスに働くはずだ。
サイドボードにはまだまだ練り込みが必要だ。
例えばティムールでは「影槍」が重要なパーツであったが、スゥルタイなら他にも強いパーツがあるかもしれない。
スゥルタイカラーの他のデッキには失望しっぱなしだったけど、このデッキは今のところ感触が良い。
ゴルガリルールス出来事 / スタンダード
2020年6月13日 Magic: The Gathering
とりあえずBO1でいろんなデッキ組んでみているけど、比較的感触が良かったのがゴルガリ出来事。
------------------------------------
メインデッキ
4 エッジウォールの亭主 (ELD) 151
3 穢れ沼の騎士 (ELD) 90
1 死の重み (GRN) 67
2 ぬかるみの捕縛 (THB) 106
4 楽園のドルイド (WAR) 171
2 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
3 苦悶の悔恨 (THB) 83
4 恋煩いの野獣 (ELD) 165
3 夢の巣のルールス (IKO) 226
3 探索する獣 (ELD) 171
3 大いなる創造者、カーン (WAR) 1
3 戦争の犠牲 (WAR) 187
4 ロークスワイン城 (ELD) 241
4 草むした墓 (GRN) 253
3 疾病の神殿 (M20) 254
3 寓話の小道 (ELD) 244
4 沼 (THB) 252
7 森 (THB) 254
サイドボード
1 魂標ランタン (THB) 237
1 影槍 (THB) 236
1 石とぐろの海蛇 (ELD) 235
1 隕石ゴーレム (M20) 232
1 魔術遠眼鏡 (XLN) 248
1 グレートヘンジ (ELD) 161
1 ボーラスの城塞 (WAR) 79
他未定
------------------------------------
基本的に消耗戦に弱くて、ライフを詰められてもツラいことが分かったので、「ルールス」をメインに投入して両方解決。たぶん解決。
今のところ感触は悪くない。
他にもアドバンテージをとれるカードがほしかったので、「大いなる創造者、カーン」をお試し中。
このデッキの場合、消耗戦してからの「戦争の犠牲」が強い。
3色も試したけど、ギルドランドのダメージなどを鑑みると、メリットよりもデメリットが大きかった。
むしろ純正2色にして「ロークスワイン城」でアドバンテージをとる形の方が理にかなっている。
------------------------------------
メインデッキ
4 エッジウォールの亭主 (ELD) 151
3 穢れ沼の騎士 (ELD) 90
1 死の重み (GRN) 67
2 ぬかるみの捕縛 (THB) 106
4 楽園のドルイド (WAR) 171
2 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
3 苦悶の悔恨 (THB) 83
4 恋煩いの野獣 (ELD) 165
3 夢の巣のルールス (IKO) 226
3 探索する獣 (ELD) 171
3 大いなる創造者、カーン (WAR) 1
3 戦争の犠牲 (WAR) 187
4 ロークスワイン城 (ELD) 241
4 草むした墓 (GRN) 253
3 疾病の神殿 (M20) 254
3 寓話の小道 (ELD) 244
4 沼 (THB) 252
7 森 (THB) 254
サイドボード
1 魂標ランタン (THB) 237
1 影槍 (THB) 236
1 石とぐろの海蛇 (ELD) 235
1 隕石ゴーレム (M20) 232
1 魔術遠眼鏡 (XLN) 248
1 グレートヘンジ (ELD) 161
1 ボーラスの城塞 (WAR) 79
他未定
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基本的に消耗戦に弱くて、ライフを詰められてもツラいことが分かったので、「ルールス」をメインに投入して両方解決。たぶん解決。
今のところ感触は悪くない。
他にもアドバンテージをとれるカードがほしかったので、「大いなる創造者、カーン」をお試し中。
このデッキの場合、消耗戦してからの「戦争の犠牲」が強い。
3色も試したけど、ギルドランドのダメージなどを鑑みると、メリットよりもデメリットが大きかった。
むしろ純正2色にして「ロークスワイン城」でアドバンテージをとる形の方が理にかなっている。
スゥルタイコントロールver1 / スタンダード
2020年6月11日 Magic: The Gathering
マジック回顧録を書き始めてから、おかげさまでアクセス数が飛躍的に増加しております。
有難うございます。
禁止後のスタンダード環境は、初期段階は「ジャンド城塞」と「ティムール再生」が覇権を握っている格好だけど、そろそろこの2つに勝てるデッキの開発が進んできている。
私はスゥルタイコントロールに可能性を感じたので、独自に調整を進めていたけれど、ランク戦で同型に当たることも多い。
みんな考えることは同じというわけだ。
調整しているうちに、基本のスゥルタイコントロールとはだいぶ違う構成になってきた。
まぁ、まだ実験中なので、何が正解なのかよく分からん状態なんだけれども、いくつか分かったこともある。
----------------------------------------
【スゥルタイコントロールver1】
3 エレボスの介入 (THB) 94
1 強迫 (M20) 97
1 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
2 霊気の疾風 (M20) 42
4 思考消去 (GRN) 206
3 自然の怒りのタイタン、ウーロ (THB) 229
4 覆いを割く者、ナーセット (WAR) 61
3 肉儀場の叫び (RNA) 70
2 席次 // 石像 (GRN) 230
2 抽象からの抽出 (M20) 56
2 伝承の収集者、タミヨウ (WAR) 220
1 食らいつくし (THB) 90
2 世界を揺るがす者、ニッサ (WAR) 169
3 サメ台風 (IKO) 67
2 ヴァントレス城 (ELD) 242
4 ゼイゴスのトライオーム (IKO) 259
4 寓話の小道 (ELD) 244
4 湿った墓 (GRN) 259
2 草むした墓 (GRN) 253
4 繁殖池 (RNA) 246
3 島 (SLD) 64
2 沼 (SLD) 65
2 森 (SLD) 67
----------------------------------------
「軽いスペル+ウーロ」という基本構造はそのままだけど、選択しているスペルはかなり違う。
全体的なゲームプランは、ハンデスとパーマネント除去を活用して、互いの場と手札をカツカツにして、あとはウーロの差で勝つというシンプルなもの。
「席次 // 石像」の採用。
今の環境なら、メインから「エンチャント・アーティファクト破壊」を入れるメリットはそれなりに大きい。
なので、サイクリングつきの「帰化」を採用している人もいるけど、実際はこっちの方が断然強い。
同じマナ域の「食らいつくし」の枚数を減らさなければならないので、プレインズウォーカーに対するガードが下がっているのが難点。
これを解消するために、プレインズウォーカーを落としやすい「世界を揺るがす者、ニッサ」と「サメ台風」を投入している。
また、なるべく相手の「ナーセット」の影響が出ないように、「薬術師の眼識」ではなく「抽象からの抽出」を採用。この辺はお試し中。
ハンデスの枚数は難しいけれど、今のところ「思考消去」4枚と「強迫」1枚がしっくりきてる。
「霊気の疾風」は、今のメタでも十分にメイン入りする。
一応、「暗殺者の戦利品」と散らして採用。
「エレボスの介入」はお試し中。
環境に「脱出」持ちが多いので、ほとんどのデッキに効く。
ただ、この1枚のインパクト自体は弱いので、悩ましいところ。
追加の「霊気の疾風」でもほぼ同じことが出来るんじゃなかろうか。
「覆いを割く者、ナーセット」は、このデッキでは貴重なアドバンテージ源。
「伝承の収集者、タミヨウ」も同様。けど「タミヨウ」はこれ以上枚数を増やしづらい。
「自然の怒りのタイタン、ウーロ」は一応3枚。
ただ、どこかのスロットを削って4枚にした方が良さそうな気もする。
この辺は要検討。
全体除去は「肉儀場の叫び」。
赤単にはこれじゃないと間に合わないし、ジャンドサクリファイスにも十分に効く。
他の除去と合わせて相手の「ウーロ」を追放する場面は結構多い。
【採用しなかったカード】
「成長のらせん」
マナジャンプするメリットが薄いし、時々ただのサイクリング。
2ターン目のベストムーブは、ハンデスか、構えるか。
「ハイドロイド混成体」
悩みどころだけど、やりたいことは「ウーロ」とかぶってる。基本的にニッサが無いとインパクトが薄いカードなので、ランプじゃなければ採用しなくても良さそう。
サイドボードには入れる余地あり。
「戦争の犠牲」
そもそも「戦争の犠牲」は「ファイヤーズ系」に対して劇的ではあったけれども、それ以外のデッキに対するインパクトは安定しない。
「ティムール再生」や、それに対する「アゾリウス」に対しては重すぎるので使いにくい。
「ジャンド城塞」には劇的なタイミングがあるかもしれないけど、「ラグドスサクリファイス」にはそうでもない。これらのデッキに対しては全体除去の方がほしい。
というわけで、この6マナ域を全抜きして、全体を軽いパーツでまとめた。
その方がメインプランに合ってるし。
「絶滅の契機」
自分の「ウーロ」も追放されることがあるので、今のところ不採用。
4マナ域は他にも入れたいカードがいっぱいあるので、順番が回ってくることは無さそう。
環境に「夢さらい」が多くなれば、「絶滅の契機」か「戦慄衆の将軍、リリアナ」のどちらかがメインに昇格する。たぶん後者っぽいが。
「戦慄衆の将軍、リリアナ」
本当は、「夢さらい」に対抗するために1枚は入れておきたい。
スロットが空けば入れる。
有難うございます。
禁止後のスタンダード環境は、初期段階は「ジャンド城塞」と「ティムール再生」が覇権を握っている格好だけど、そろそろこの2つに勝てるデッキの開発が進んできている。
私はスゥルタイコントロールに可能性を感じたので、独自に調整を進めていたけれど、ランク戦で同型に当たることも多い。
みんな考えることは同じというわけだ。
調整しているうちに、基本のスゥルタイコントロールとはだいぶ違う構成になってきた。
まぁ、まだ実験中なので、何が正解なのかよく分からん状態なんだけれども、いくつか分かったこともある。
----------------------------------------
【スゥルタイコントロールver1】
3 エレボスの介入 (THB) 94
1 強迫 (M20) 97
1 暗殺者の戦利品 (GRN) 152
2 霊気の疾風 (M20) 42
4 思考消去 (GRN) 206
3 自然の怒りのタイタン、ウーロ (THB) 229
4 覆いを割く者、ナーセット (WAR) 61
3 肉儀場の叫び (RNA) 70
2 席次 // 石像 (GRN) 230
2 抽象からの抽出 (M20) 56
2 伝承の収集者、タミヨウ (WAR) 220
1 食らいつくし (THB) 90
2 世界を揺るがす者、ニッサ (WAR) 169
3 サメ台風 (IKO) 67
2 ヴァントレス城 (ELD) 242
4 ゼイゴスのトライオーム (IKO) 259
4 寓話の小道 (ELD) 244
4 湿った墓 (GRN) 259
2 草むした墓 (GRN) 253
4 繁殖池 (RNA) 246
3 島 (SLD) 64
2 沼 (SLD) 65
2 森 (SLD) 67
----------------------------------------
「軽いスペル+ウーロ」という基本構造はそのままだけど、選択しているスペルはかなり違う。
全体的なゲームプランは、ハンデスとパーマネント除去を活用して、互いの場と手札をカツカツにして、あとはウーロの差で勝つというシンプルなもの。
「席次 // 石像」の採用。
今の環境なら、メインから「エンチャント・アーティファクト破壊」を入れるメリットはそれなりに大きい。
なので、サイクリングつきの「帰化」を採用している人もいるけど、実際はこっちの方が断然強い。
同じマナ域の「食らいつくし」の枚数を減らさなければならないので、プレインズウォーカーに対するガードが下がっているのが難点。
これを解消するために、プレインズウォーカーを落としやすい「世界を揺るがす者、ニッサ」と「サメ台風」を投入している。
また、なるべく相手の「ナーセット」の影響が出ないように、「薬術師の眼識」ではなく「抽象からの抽出」を採用。この辺はお試し中。
ハンデスの枚数は難しいけれど、今のところ「思考消去」4枚と「強迫」1枚がしっくりきてる。
「霊気の疾風」は、今のメタでも十分にメイン入りする。
一応、「暗殺者の戦利品」と散らして採用。
「エレボスの介入」はお試し中。
環境に「脱出」持ちが多いので、ほとんどのデッキに効く。
ただ、この1枚のインパクト自体は弱いので、悩ましいところ。
追加の「霊気の疾風」でもほぼ同じことが出来るんじゃなかろうか。
「覆いを割く者、ナーセット」は、このデッキでは貴重なアドバンテージ源。
「伝承の収集者、タミヨウ」も同様。けど「タミヨウ」はこれ以上枚数を増やしづらい。
「自然の怒りのタイタン、ウーロ」は一応3枚。
ただ、どこかのスロットを削って4枚にした方が良さそうな気もする。
この辺は要検討。
全体除去は「肉儀場の叫び」。
赤単にはこれじゃないと間に合わないし、ジャンドサクリファイスにも十分に効く。
他の除去と合わせて相手の「ウーロ」を追放する場面は結構多い。
【採用しなかったカード】
「成長のらせん」
マナジャンプするメリットが薄いし、時々ただのサイクリング。
2ターン目のベストムーブは、ハンデスか、構えるか。
「ハイドロイド混成体」
悩みどころだけど、やりたいことは「ウーロ」とかぶってる。基本的にニッサが無いとインパクトが薄いカードなので、ランプじゃなければ採用しなくても良さそう。
サイドボードには入れる余地あり。
「戦争の犠牲」
そもそも「戦争の犠牲」は「ファイヤーズ系」に対して劇的ではあったけれども、それ以外のデッキに対するインパクトは安定しない。
「ティムール再生」や、それに対する「アゾリウス」に対しては重すぎるので使いにくい。
「ジャンド城塞」には劇的なタイミングがあるかもしれないけど、「ラグドスサクリファイス」にはそうでもない。これらのデッキに対しては全体除去の方がほしい。
というわけで、この6マナ域を全抜きして、全体を軽いパーツでまとめた。
その方がメインプランに合ってるし。
「絶滅の契機」
自分の「ウーロ」も追放されることがあるので、今のところ不採用。
4マナ域は他にも入れたいカードがいっぱいあるので、順番が回ってくることは無さそう。
環境に「夢さらい」が多くなれば、「絶滅の契機」か「戦慄衆の将軍、リリアナ」のどちらかがメインに昇格する。たぶん後者っぽいが。
「戦慄衆の将軍、リリアナ」
本当は、「夢さらい」に対抗するために1枚は入れておきたい。
スロットが空けば入れる。
マジック回顧録 その11
2020年6月9日 Magic: The Gathering
「ラヴニカ:ギルドの都」の発売とともに、スタンダードにローテーションが起こった。
あまりに強力だった「ミラディンブロック」の退場によって、メタゲーム内のほとんどのデッキは崩壊した。
他の環境ならば、ローテーションの影響を受けにくいデッキがいくつか残るものだが、この時は例外だった。
それほどまでに「ミラディン」が強力で、「神河」はそうでもなかった。
私の相棒である「ウルザトロン」も、ほとんどが「ミラディンブロック」で構成されていた。
私は1年半も連れ添った相棒と、別れることになったのだ。
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「ラヴニカ:ギルドの都」がトーナメントシーンで最初に活躍したのは、プロツアーロサンゼルス05を舞台とした「エクステンデッド環境」だった。
実は、エクステンデッド環境においても同時期にローテーションが起こっており、マスクスブロック以前のカードが全て使えなくなるばかりか、エクステンデッドの代名詞であった「デュアルランド」も失われた。
大量のカードを失ったことで、スタンダード以上に大規模な環境再編が起こっていた。
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【エクステンデッドとは】
当時存在した、「古いカードも使えるフォーマット」。
当時はモダンもパイオニアも存在しておらず、プロツアーの構築フォーマットと言えば「ブロック構築」か「エクステンデッド」だった。
詳細はこちら。
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%89
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そんな中、プロツアーロサンゼルス05で最も注目されたのが、「ボロス・デッキ・ウィン」だ。
キーカードである「サバンナ・ライオン〈第9版)」と「今田家の猟犬、勇丸(神河物語)」は、当時のクリーチャーとしては破格のスペックだ。
それに加え、モダンでお馴染みの「稲妻のらせん(ラヴニカギルドの都)」を擁することで、強力な「ビートダウン&バーン」に仕上がっていた。
日本人では藤田剛史氏が使用し、プロツアー5位の成績を収めた。
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サバンナ・ライオン (白)
クリーチャー — 猫(Cat)
2/1
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今田家の猟犬、勇丸 (白)
伝説のクリーチャー — 猟犬(Hound)
2/2
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稲妻のらせん (赤)(白)
インスタント
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。稲妻のらせんはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
----------------------------------------
もう一つ注目されたのが、「発掘」だ。
この頃は「発掘」の研究がまだ進んでおらず、「現存のデッキ」に発掘を組み込む手法がとられていた。
特に、オデッセイブロックの「スレッショルド」と組み合わせて使われるケースが多かった。
現代マジックにおける「ドレッジ」の原型となるデッキが現れるのは、数ヶ月後の世界選手権の舞台でのことだ。
日本勢が持ち込んだデッキでは、津村健志氏の「発掘サイカトグ」が最も結果を残した。
デッキの構造は、従来の「サイカトグ」に「浄土からの生命」と「化膿」をタッチしたものだった。
----------------------------------------
壌土からの生命 (1)(緑)
ソーサリー
あなたの墓地にある土地カードを最大3枚まで対象とし、それをあなたの手札に戻す。
発掘3(あなたがカードを引く場合、代わりにあなたはあなたのライブラリーのカードを上からちょうど3枚、あなたの墓地に置いてもよい。そうした場合、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。そうしなかった場合、カードを1枚引く。)
----------------------------------------
化膿 (1)(黒)(緑)
インスタント
アーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
----------------------------------------
そんな中、プロツアーを制したのは、当時世界トップクラスのプレイヤーであった「ルーエル兄弟」のうちの兄、「アントワイン・ルーエル」だ。
彼が使用した「サイカトグ」には、当時の常識を覆す工夫が施されていた。
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【サイカトグ(アントワイン・ルーエル)】
4 サイカトグ/Psychatog
1 不可思議/Wonder
3 ブーメラン/Boomerang
4 堂々巡り/Circular Logic
4 対抗呪文/Counterspell
1 綿密な分析/Deep Analysis
3 嘘か真か/Fact or Fiction
4 魔力の乱れ/Force Spike
1 けちな贈り物/Gifts Ungiven
2 マナ漏出/Mana Leak
4 留意/Mental Note
2 選択/Opt
2 燻し/Smother
2 知識の渇望/Thirst for Knowledge
2 セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum
7 島/Island
1 雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds
4 汚染された三角州/Polluted Delta
2 教議会の座席/Seat of the Synod
2 隠れ石/Stalking Stones
1 沼/Swamp
1 囁きの大霊堂/Vault of Whispers
3 湿った墓/Watery Grave
サイドボード
2 暗黒破/Darkblast
4 強迫/Duress
3 恐ろしい死/Ghastly Demise
1 曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror
2 剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore
1 占骨術/Skeletal Scrying
1 燻し/Smother
1 隠れ石/Stalking Stones
----------------------------------------
当時の一般的なサイカトグには、必ず「狡猾な願い」によるシルバーバレットが備えられていた。
しかし、ローテーションにより銀の弾丸の「質」が下がっていたため従来のようなインパクトは無く、サイドボード圧迫のリスクが相対的に高くなっていた。
アントワイン・ルーエルはそれを看破し、シルバーバレットを破棄して「サイドボードを強くする」ことを選択した。
これはまさに、「サイカトグ」に起こったイノベーションだった。
まぁ、「発掘サイカトグ」も相当に強かったので、日本では両方のバージョンが流行していたのだが。
----------------------------------------
狡猾な願い (2)(青)
インスタント
あなたは、ゲームの外部にあるあなたがオーナーであるインスタント・カード1枚を選び、そのカードを公開し、あなたの手札に加えてもよい。狡猾な願いを追放する。
----------------------------------------
あまりにも「エクステンデッド」が好きなので、かなり脱線してしまったが、いよいよスタンダードの話に戻ろう。
当面の私たちの目標は、「ファイナルズ予選」の突破だ。
----------------------------------------
当時のスタンダード環境について簡単に説明する。
環境初期のメタゲームは、10月に全国各地で開催された「都道府県選手権」によって形成された。
最も活躍したのは、「神河物語ブロック構築」の覇者、「けちコントロール」だ。
「スゥルタイ3色型」が一般的だったが、タッチ白やタッチ赤の「4色型」もみられた。
また、同じく神河ブロック構築で活躍した「青単呪師コントロール」だ。
「忌まわしい笑い」を入れるために黒を入れたものが多かった。
この環境のカードプールでアグロデッキを組むのは至難の業だったが、「ボロスアグロ」は一定の存在感を示した。
エクステンデッドで活躍した「8枚の1マナ域」は、スタンダードでも使用可能なのだ。
「けち」、「青黒」、「ボロス」、これら3つのデッキを中心に、メタゲームの土台が作られた。
----------------------------------------
忌まわしい笑い (2)(黒)(黒)
インスタント — 秘儀(Arcane)
すべてのクリーチャーはターン終了時まで-2/-2の修整を受ける。
連繋(秘儀(Arcane))(3)(黒)(黒)(あなたが秘儀呪文を唱えるに際し、あなたはこのカードを手札から公開して連繋コストを支払ってもよい。そうした場合、このカードの効果をその呪文に追加する。)
----------------------------------------
都道府県選手権の数週間前、「ウルザトロン」という相棒を失った私は、新しいデッキに挑戦することにした。
最初に手に取ったのは、「青単呪師コントロール」だ。
当時の私は、パーミッションコントロールなどほとんど使ったことが無く、特に同型対決のプレイングは未知の領域だった。
それでもなぜ、このような挑戦をしたのかと言えば、理由は単純だ。
神河ブロック構築の「グランプリ新潟05」に参加したとき、「呪師コントロール」を使って勝ち上がった有留知広氏のプレイングに憧れたからだ。
彼は、関東では有名なパーミッションコントロールの名手だ。
新潟では準優勝という結果を残したが、私はその決勝ラウンドを生で見させてもらった。
本当に素晴らしかった。
----------------------------------------
余談だが、グランプリ新潟05で、私はオリジナルデッキを山岸さんとシェアして出場したが、あまりにデッキが弱すぎて、2人でボコボコにされた。
確か、バントカラーのパワーカードを中途半端に詰め込んだデッキだ。
あれこそ、私にとっての「青白GAPPO」だ。
(青白GAPPOについてはこちら https://article.hareruyamtg.com/article/article_540/)
----------------------------------------
さて、有留氏に憧れて青単を手に取ったとはいえ、私自身はズブの素人。
ここはパーミッションの使い手からコツを聞くのが一番いい。
北陸ナンバーワンのパーミッションの使い手といえば、そう。佐藤さんだ。
パーミッションの基礎的なプレイングは、すべて彼に教わった。
重点的に練習したのは「同型対決」だ。
当時の私は、「同型は土地を置き続けた方が有利」という常識すら知らなかった。
そして、時にはフルタップで「曇り鏡のメロク」をプレイしつつ、全力でトークンを出してビートダウンするプレイも必要だ。
いわゆる「キレメロク」というやつだ。
熟練者には及ばないまでも、何とか草の根大会で勝ち上がれるくらいのレベルまで上達した私は、「発想の流れ」を加えた『青単呪師コントロール』で石川県選手権に出場した。
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【青単呪師コントロール(ひとみしりver)】
4 呪師の弟子/Jushi Apprentice
3 曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror
1 潮の星、京河/Keiga, the Tide Star
3 真髄の針/Pithing Needle
4 マナ漏出/Mana Leak
4 邪魔/Hinder
3 時間の把握/Telling Time
3 巻き直し/Rewind
3 撹乱する群れ/Disrupting Shoal
3 ブーメラン/Boomerang
3 発想の流れ/Flow of Ideas
26 島/Island
----------------------------------------
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発想の流れ (5)(青)
ソーサリー
あなたがコントロールする島(Island)1つにつきカードを1枚引く。
----------------------------------------
細部は覚えていないが、確かこんな構成だ。
結果は、確か予選ラウンドが4-1で、最終結果は8位だった。
トップ8に入ることが出来たものの、シングルエリミネション1回戦で、あばたさん「黒単ハンデス・ネズミ」にボコボコにされたのだ。
一番当たってはいけない相手だった。
このとき青単パーミッションの練習を積んだ経験は、その後、何度も私を助けることになるのだが、
黒単ネズミにボコボコにされた私は「青単」に限界を感じ、ひとまず別のデッキに手を伸ばすことにした。
次に調整したデッキは、「8(エイト)ヒッピー」という名のクロックパーミッションだ。
「惑乱の死霊」は古参のプレイヤーから「ヒッピー」という愛称で親しまれていたが、ラヴニカに収録された「ディミーアの巾着切り」もそれに匹敵する能力をもっていた。
これらを4枚ずつ搭載していることで、「エイト・ヒッピー」と名付けられたデッキだ。
マナクリーチャー経由で2ターン目に「ヒッピー」を召喚し、カウンターを構えることで相手に何もさせずに勝つデッキだ。
一部の都道府県大会で活躍していたが、ティア―3くらいの勢力だったと記憶している。
----------------------------------------
【8ヒッピー】
4 極楽鳥/Birds of Paradise
4 深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow
3 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 闇の腹心/Dark Confidant
4 惑乱の死霊/Hypnotic Specter
4 ディミーアの巾着切り/Dimir Cutpurse
4 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
4 マナ漏出/Mana Leak
4 差し戻し/Remand
2 最後の喘ぎ/Last Gasp
2 化膿/Putrefy
4 森/Forest
4 草むした墓/Overgrown Tomb
4 湿った墓/Watery Grave
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast
1 地底の大河/Underground River
----------------------------------------
しかし、実際にテストしてみると、全体的にクリーチャーサイズが小さく、「マナ漏出」を引けなければ「忌まわしい笑い」の餌食になることが多かった。
当時、「けちコントロール」を使っていた佐藤さんとは散々調整したが、本来有利であるはずの「けちコントロール」に対しても、良くて6:4で有利という程度だった。
アグロデッキとの対戦を捨てている割に、高い勝率とは言えない。
そこで、マナクリーチャーをすべて抜き、「困窮」、「鼠の短牙」、「鼠の墓荒らし」などを加えることで、全体的なカードパワーを底上げした。
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【8ヒッピー(ひとみしりver)】
4 鼠の短牙/Nezumi Shortfang
3 鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber
3 困窮/Distress
4 闇の腹心/Dark Confidant
4 惑乱の死霊/Hypnotic Specter
4 ディミーアの巾着切り/Dimir Cutpurse
4 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
4 マナ漏出/Mana Leak
4 化膿/Putrefy
2 ネクラタル/Nekrataal
3 沼/Swamp
1 死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse
4 草むした墓/Overgrown Tomb
4 湿った墓/Watery Grave
4 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes
4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast
4 地底の大河/Underground River
サイドボード
4 残虐の手/Hand of Cruelty
4 最後の喘ぎ/Last Gasp
2 ネクラタル/Nekrataal
3 叫び回るバンシー/Keening Banshee
2 悪夢の虚空/Nightmare Void
----------------------------------------
----------------------------------------
困窮 (黒)(黒)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開する。あなたは、その中から土地でないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは、そのカードを捨てる。
----------------------------------------
鼠の短牙 (1)(黒)
クリーチャー — ネズミ(Rat) ならず者(Rogue)
(1)(黒),(T):対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを1枚捨てる。その後そのプレイヤーの手札にカードが1枚も無い場合、鼠の短牙を反転する。
1/1
▼▼▼▼▼▼▼▼反 転▼▼▼▼▼▼▼▼
憎まれ者の傷弄り (1)(黒)
伝説のクリーチャー — ネズミ(Rat) シャーマン(Shaman)
各対戦相手のアップキープの開始時に、そのプレイヤーは、自分の手札にあるカードが3枚を下回る1枚につき1点のライフを失う。
3/3
----------------------------------------
鼠の墓荒らし (1)(黒)
クリーチャー — ネズミ(Rat) ならず者(Rogue)
(1)(黒):対戦相手1人の墓地にあるカード1枚を対象とし、それを追放する。その墓地にカードが1枚もない場合、鼠の墓荒らしを反転する。
2/1
▼▼▼▼▼▼▼▼反 転▼▼▼▼▼▼▼▼
冒涜する者、夜目 (1)(黒)
伝説のクリーチャー — ネズミ(Rat) ウィザード(Wizard)
(4)(黒):墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。
4/2
----------------------------------------
※ちなみに、「鼠の短牙」と「鼠の墓荒らし」には「反転」という能力がついているが、これは現代マジックにおける「変身」とほぼ同じだ。
この新しい形の「8ヒッピー」は、「けちコントロール」をはじめとする遅いデッキに対して、高い勝率をたたき出した。
当然、サイドボードはほとんどビートダウン対策に割いている。
互角な盤面さえ築いてしまえば、「梅澤の十手」がゲームを決めてくれる。
----------------------------------------
梅澤の十手 (2)
伝説のアーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーが戦闘ダメージを与えるたび、梅澤の十手の上に蓄積(charge)カウンターを2個置く。
梅澤の十手から蓄積カウンターを1個取り除く:以下から1つを選ぶ。
・装備しているクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
・クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-1/-1の修整を受ける。
・あなたは2点のライフを得る。
装備(2)
----------------------------------------
私はこのオリジナルデッキで「The Finals福井予選」を勝ち上がり、本戦の権利を獲得したのであった。
次回、【世界王者との対峙】に続く。
あまりに強力だった「ミラディンブロック」の退場によって、メタゲーム内のほとんどのデッキは崩壊した。
他の環境ならば、ローテーションの影響を受けにくいデッキがいくつか残るものだが、この時は例外だった。
それほどまでに「ミラディン」が強力で、「神河」はそうでもなかった。
私の相棒である「ウルザトロン」も、ほとんどが「ミラディンブロック」で構成されていた。
私は1年半も連れ添った相棒と、別れることになったのだ。
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「ラヴニカ:ギルドの都」がトーナメントシーンで最初に活躍したのは、プロツアーロサンゼルス05を舞台とした「エクステンデッド環境」だった。
実は、エクステンデッド環境においても同時期にローテーションが起こっており、マスクスブロック以前のカードが全て使えなくなるばかりか、エクステンデッドの代名詞であった「デュアルランド」も失われた。
大量のカードを失ったことで、スタンダード以上に大規模な環境再編が起こっていた。
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【エクステンデッドとは】
当時存在した、「古いカードも使えるフォーマット」。
当時はモダンもパイオニアも存在しておらず、プロツアーの構築フォーマットと言えば「ブロック構築」か「エクステンデッド」だった。
詳細はこちら。
http://mtgwiki.com/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%89
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そんな中、プロツアーロサンゼルス05で最も注目されたのが、「ボロス・デッキ・ウィン」だ。
キーカードである「サバンナ・ライオン〈第9版)」と「今田家の猟犬、勇丸(神河物語)」は、当時のクリーチャーとしては破格のスペックだ。
それに加え、モダンでお馴染みの「稲妻のらせん(ラヴニカギルドの都)」を擁することで、強力な「ビートダウン&バーン」に仕上がっていた。
日本人では藤田剛史氏が使用し、プロツアー5位の成績を収めた。
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サバンナ・ライオン (白)
クリーチャー — 猫(Cat)
2/1
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今田家の猟犬、勇丸 (白)
伝説のクリーチャー — 猟犬(Hound)
2/2
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稲妻のらせん (赤)(白)
インスタント
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。稲妻のらせんはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
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もう一つ注目されたのが、「発掘」だ。
この頃は「発掘」の研究がまだ進んでおらず、「現存のデッキ」に発掘を組み込む手法がとられていた。
特に、オデッセイブロックの「スレッショルド」と組み合わせて使われるケースが多かった。
現代マジックにおける「ドレッジ」の原型となるデッキが現れるのは、数ヶ月後の世界選手権の舞台でのことだ。
日本勢が持ち込んだデッキでは、津村健志氏の「発掘サイカトグ」が最も結果を残した。
デッキの構造は、従来の「サイカトグ」に「浄土からの生命」と「化膿」をタッチしたものだった。
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壌土からの生命 (1)(緑)
ソーサリー
あなたの墓地にある土地カードを最大3枚まで対象とし、それをあなたの手札に戻す。
発掘3(あなたがカードを引く場合、代わりにあなたはあなたのライブラリーのカードを上からちょうど3枚、あなたの墓地に置いてもよい。そうした場合、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。そうしなかった場合、カードを1枚引く。)
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化膿 (1)(黒)(緑)
インスタント
アーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。
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そんな中、プロツアーを制したのは、当時世界トップクラスのプレイヤーであった「ルーエル兄弟」のうちの兄、「アントワイン・ルーエル」だ。
彼が使用した「サイカトグ」には、当時の常識を覆す工夫が施されていた。
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【サイカトグ(アントワイン・ルーエル)】
4 サイカトグ/Psychatog
1 不可思議/Wonder
3 ブーメラン/Boomerang
4 堂々巡り/Circular Logic
4 対抗呪文/Counterspell
1 綿密な分析/Deep Analysis
3 嘘か真か/Fact or Fiction
4 魔力の乱れ/Force Spike
1 けちな贈り物/Gifts Ungiven
2 マナ漏出/Mana Leak
4 留意/Mental Note
2 選択/Opt
2 燻し/Smother
2 知識の渇望/Thirst for Knowledge
2 セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum
7 島/Island
1 雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds
4 汚染された三角州/Polluted Delta
2 教議会の座席/Seat of the Synod
2 隠れ石/Stalking Stones
1 沼/Swamp
1 囁きの大霊堂/Vault of Whispers
3 湿った墓/Watery Grave
サイドボード
2 暗黒破/Darkblast
4 強迫/Duress
3 恐ろしい死/Ghastly Demise
1 曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror
2 剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore
1 占骨術/Skeletal Scrying
1 燻し/Smother
1 隠れ石/Stalking Stones
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当時の一般的なサイカトグには、必ず「狡猾な願い」によるシルバーバレットが備えられていた。
しかし、ローテーションにより銀の弾丸の「質」が下がっていたため従来のようなインパクトは無く、サイドボード圧迫のリスクが相対的に高くなっていた。
アントワイン・ルーエルはそれを看破し、シルバーバレットを破棄して「サイドボードを強くする」ことを選択した。
これはまさに、「サイカトグ」に起こったイノベーションだった。
まぁ、「発掘サイカトグ」も相当に強かったので、日本では両方のバージョンが流行していたのだが。
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狡猾な願い (2)(青)
インスタント
あなたは、ゲームの外部にあるあなたがオーナーであるインスタント・カード1枚を選び、そのカードを公開し、あなたの手札に加えてもよい。狡猾な願いを追放する。
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あまりにも「エクステンデッド」が好きなので、かなり脱線してしまったが、いよいよスタンダードの話に戻ろう。
当面の私たちの目標は、「ファイナルズ予選」の突破だ。
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当時のスタンダード環境について簡単に説明する。
環境初期のメタゲームは、10月に全国各地で開催された「都道府県選手権」によって形成された。
最も活躍したのは、「神河物語ブロック構築」の覇者、「けちコントロール」だ。
「スゥルタイ3色型」が一般的だったが、タッチ白やタッチ赤の「4色型」もみられた。
また、同じく神河ブロック構築で活躍した「青単呪師コントロール」だ。
「忌まわしい笑い」を入れるために黒を入れたものが多かった。
この環境のカードプールでアグロデッキを組むのは至難の業だったが、「ボロスアグロ」は一定の存在感を示した。
エクステンデッドで活躍した「8枚の1マナ域」は、スタンダードでも使用可能なのだ。
「けち」、「青黒」、「ボロス」、これら3つのデッキを中心に、メタゲームの土台が作られた。
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忌まわしい笑い (2)(黒)(黒)
インスタント — 秘儀(Arcane)
すべてのクリーチャーはターン終了時まで-2/-2の修整を受ける。
連繋(秘儀(Arcane))(3)(黒)(黒)(あなたが秘儀呪文を唱えるに際し、あなたはこのカードを手札から公開して連繋コストを支払ってもよい。そうした場合、このカードの効果をその呪文に追加する。)
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都道府県選手権の数週間前、「ウルザトロン」という相棒を失った私は、新しいデッキに挑戦することにした。
最初に手に取ったのは、「青単呪師コントロール」だ。
当時の私は、パーミッションコントロールなどほとんど使ったことが無く、特に同型対決のプレイングは未知の領域だった。
それでもなぜ、このような挑戦をしたのかと言えば、理由は単純だ。
神河ブロック構築の「グランプリ新潟05」に参加したとき、「呪師コントロール」を使って勝ち上がった有留知広氏のプレイングに憧れたからだ。
彼は、関東では有名なパーミッションコントロールの名手だ。
新潟では準優勝という結果を残したが、私はその決勝ラウンドを生で見させてもらった。
本当に素晴らしかった。
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余談だが、グランプリ新潟05で、私はオリジナルデッキを山岸さんとシェアして出場したが、あまりにデッキが弱すぎて、2人でボコボコにされた。
確か、バントカラーのパワーカードを中途半端に詰め込んだデッキだ。
あれこそ、私にとっての「青白GAPPO」だ。
(青白GAPPOについてはこちら https://article.hareruyamtg.com/article/article_540/)
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さて、有留氏に憧れて青単を手に取ったとはいえ、私自身はズブの素人。
ここはパーミッションの使い手からコツを聞くのが一番いい。
北陸ナンバーワンのパーミッションの使い手といえば、そう。佐藤さんだ。
パーミッションの基礎的なプレイングは、すべて彼に教わった。
重点的に練習したのは「同型対決」だ。
当時の私は、「同型は土地を置き続けた方が有利」という常識すら知らなかった。
そして、時にはフルタップで「曇り鏡のメロク」をプレイしつつ、全力でトークンを出してビートダウンするプレイも必要だ。
いわゆる「キレメロク」というやつだ。
熟練者には及ばないまでも、何とか草の根大会で勝ち上がれるくらいのレベルまで上達した私は、「発想の流れ」を加えた『青単呪師コントロール』で石川県選手権に出場した。
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【青単呪師コントロール(ひとみしりver)】
4 呪師の弟子/Jushi Apprentice
3 曇り鏡のメロク/Meloku the Clouded Mirror
1 潮の星、京河/Keiga, the Tide Star
3 真髄の針/Pithing Needle
4 マナ漏出/Mana Leak
4 邪魔/Hinder
3 時間の把握/Telling Time
3 巻き直し/Rewind
3 撹乱する群れ/Disrupting Shoal
3 ブーメラン/Boomerang
3 発想の流れ/Flow of Ideas
26 島/Island
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発想の流れ (5)(青)
ソーサリー
あなたがコントロールする島(Island)1つにつきカードを1枚引く。
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細部は覚えていないが、確かこんな構成だ。
結果は、確か予選ラウンドが4-1で、最終結果は8位だった。
トップ8に入ることが出来たものの、シングルエリミネション1回戦で、あばたさん「黒単ハンデス・ネズミ」にボコボコにされたのだ。
一番当たってはいけない相手だった。
このとき青単パーミッションの練習を積んだ経験は、その後、何度も私を助けることになるのだが、
黒単ネズミにボコボコにされた私は「青単」に限界を感じ、ひとまず別のデッキに手を伸ばすことにした。
次に調整したデッキは、「8(エイト)ヒッピー」という名のクロックパーミッションだ。
「惑乱の死霊」は古参のプレイヤーから「ヒッピー」という愛称で親しまれていたが、ラヴニカに収録された「ディミーアの巾着切り」もそれに匹敵する能力をもっていた。
これらを4枚ずつ搭載していることで、「エイト・ヒッピー」と名付けられたデッキだ。
マナクリーチャー経由で2ターン目に「ヒッピー」を召喚し、カウンターを構えることで相手に何もさせずに勝つデッキだ。
一部の都道府県大会で活躍していたが、ティア―3くらいの勢力だったと記憶している。
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【8ヒッピー】
4 極楽鳥/Birds of Paradise
4 深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow
3 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 闇の腹心/Dark Confidant
4 惑乱の死霊/Hypnotic Specter
4 ディミーアの巾着切り/Dimir Cutpurse
4 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
4 マナ漏出/Mana Leak
4 差し戻し/Remand
2 最後の喘ぎ/Last Gasp
2 化膿/Putrefy
4 森/Forest
4 草むした墓/Overgrown Tomb
4 湿った墓/Watery Grave
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast
1 地底の大河/Underground River
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しかし、実際にテストしてみると、全体的にクリーチャーサイズが小さく、「マナ漏出」を引けなければ「忌まわしい笑い」の餌食になることが多かった。
当時、「けちコントロール」を使っていた佐藤さんとは散々調整したが、本来有利であるはずの「けちコントロール」に対しても、良くて6:4で有利という程度だった。
アグロデッキとの対戦を捨てている割に、高い勝率とは言えない。
そこで、マナクリーチャーをすべて抜き、「困窮」、「鼠の短牙」、「鼠の墓荒らし」などを加えることで、全体的なカードパワーを底上げした。
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【8ヒッピー(ひとみしりver)】
4 鼠の短牙/Nezumi Shortfang
3 鼠の墓荒らし/Nezumi Graverobber
3 困窮/Distress
4 闇の腹心/Dark Confidant
4 惑乱の死霊/Hypnotic Specter
4 ディミーアの巾着切り/Dimir Cutpurse
4 梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
4 マナ漏出/Mana Leak
4 化膿/Putrefy
2 ネクラタル/Nekrataal
3 沼/Swamp
1 死の溜まる地、死蔵/Shizo, Death’s Storehouse
4 草むした墓/Overgrown Tomb
4 湿った墓/Watery Grave
4 ラノワールの荒原/Llanowar Wastes
4 ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast
4 地底の大河/Underground River
サイドボード
4 残虐の手/Hand of Cruelty
4 最後の喘ぎ/Last Gasp
2 ネクラタル/Nekrataal
3 叫び回るバンシー/Keening Banshee
2 悪夢の虚空/Nightmare Void
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困窮 (黒)(黒)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開する。あなたは、その中から土地でないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは、そのカードを捨てる。
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鼠の短牙 (1)(黒)
クリーチャー — ネズミ(Rat) ならず者(Rogue)
(1)(黒),(T):対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを1枚捨てる。その後そのプレイヤーの手札にカードが1枚も無い場合、鼠の短牙を反転する。
1/1
▼▼▼▼▼▼▼▼反 転▼▼▼▼▼▼▼▼
憎まれ者の傷弄り (1)(黒)
伝説のクリーチャー — ネズミ(Rat) シャーマン(Shaman)
各対戦相手のアップキープの開始時に、そのプレイヤーは、自分の手札にあるカードが3枚を下回る1枚につき1点のライフを失う。
3/3
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鼠の墓荒らし (1)(黒)
クリーチャー — ネズミ(Rat) ならず者(Rogue)
(1)(黒):対戦相手1人の墓地にあるカード1枚を対象とし、それを追放する。その墓地にカードが1枚もない場合、鼠の墓荒らしを反転する。
2/1
▼▼▼▼▼▼▼▼反 転▼▼▼▼▼▼▼▼
冒涜する者、夜目 (1)(黒)
伝説のクリーチャー — ネズミ(Rat) ウィザード(Wizard)
(4)(黒):墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたのコントロール下で戦場に出す。
4/2
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※ちなみに、「鼠の短牙」と「鼠の墓荒らし」には「反転」という能力がついているが、これは現代マジックにおける「変身」とほぼ同じだ。
この新しい形の「8ヒッピー」は、「けちコントロール」をはじめとする遅いデッキに対して、高い勝率をたたき出した。
当然、サイドボードはほとんどビートダウン対策に割いている。
互角な盤面さえ築いてしまえば、「梅澤の十手」がゲームを決めてくれる。
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梅澤の十手 (2)
伝説のアーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーが戦闘ダメージを与えるたび、梅澤の十手の上に蓄積(charge)カウンターを2個置く。
梅澤の十手から蓄積カウンターを1個取り除く:以下から1つを選ぶ。
・装備しているクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
・クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-1/-1の修整を受ける。
・あなたは2点のライフを得る。
装備(2)
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私はこのオリジナルデッキで「The Finals福井予選」を勝ち上がり、本戦の権利を獲得したのであった。
次回、【世界王者との対峙】に続く。